次世代パワーユニットの選択では、国毎の政治的思惑も踏まえた動力ユニットを最適化していく高率性も求められる
新たにデンソーとアイシンで立ち上げる合弁会社では、ハイブリッド(HV)、プラグインハイブリッド(PHV)、燃料電池車(FCV)、電気自動車(EV)など、幅広い電動化ニーズに対応できる駆動モジュールのラインナップを開発して取り揃え、世界の自動車メーカーが求めるパワーユニットに係る多角的な要請に応えていく。
加えて、EV市場の急拡大を目指す中国や欧州。そして当面、バランス良く地域毎に適切なパワーユニットが求められる北南米など、個々地域に対応した施策を打ち出す中核事業体になることを目指している。
一方、自動運転に関わる車両運動制御技術の開発面では、地域の区別なく世界規模で、誰もが交通事故のない安心・安全な移動環境を求められている。
これを実現するための核である自動運転車については、車両の「走る・曲がる・止まる」に関わる「センサー」や「ステアリング」、「ブレーキ」などの個々機能をただ単純に磨くだけではなく、システムとしてより高度な連携を目指す必要がある。
そのためには、これらの車両制御を統合する役割を持たせたECUが重要だ。しかし今日、この統合ECUでは特に制御ソフトウェアが大規模かつ複雑化している。
そこでデンソー、アイシン、アドヴィックス、ジェイテクトの4社は、制御ソフトウェアの高度化と開発の加速に向け、互いが持つ自動運転・車両運動制御等の技術知見を結集した「統合ECUソフト」を開発する合弁会社の必要性に着目。これの設立検討で合意に達した。