富士スピードウェイは5月23日、スーパー耐久シリーズ 2021 Powered by Hankook 第3戦 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース(開催:5月21日〜23日)の結果を発表した。
決勝レースは、ST-Xクラスの#81 DAISHIN GT3 GT-R (大八木信行/青木孝行/藤波清斗/坂口夏月組)が763周(3,481.569km)を走破し、3度目の総合優勝を果たした。
また、水素燃料エンジン搭載車として世界初参戦となる#32 ORC ROOKIE H2 conceptは、水素補給のピットインを繰り返しながら走行を続け、24時間で358周(1,633.554km)を走破した。
決勝結果(各クラス上位3位)
ST-Xクラス
1位 No.81 大八木信行/青木孝行/藤波清斗/坂口夏月 DAISHIN GT3 GT-R
2位 No.777 星野敏/藤井誠暢/近藤翼 D’station Vantage GT3
3位 No.290 植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井手有治/川原悠生 Floral UEMATSU FG 720S GT3
ST-Zクラス
1位 No.3 内田優大/山内英輝/菅波冬悟/小河諒 ENDLESS AMG GT4
2位 No.20 山口智英/荒聖治/坂本祐也/JP・デ・オリベイラ SS/YZ Studie BMW
3位 No.500 大塚隆一郎/金石年弘/Jake Parsons/金丸ユウ/太田格之進 5ZIGEN AMG GT4
ST-TCRクラス
1位 No.97 遠藤光博/中野信治/小出峻/澤龍之介/原田健太 Racer Honda カーズ桶川 CIVIC
2位 No.75 塚田利郎/蘇武喜和/霜野誠友/芳賀邦行/久保正孝/清瀧雄二 おとぎの国 CIVIC TCR
ST-Qクラス
賞典外 No.28 蒲生尚弥/豊田大輔/山下健太/小倉康宏/大嶋和也/河野駿佑 ORC ROOKIE Racing GR SUPRA
賞典外 No.32 井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝充/石浦宏明/小林可夢偉 ORC ROOKIE Corolla H2 concept
ST-1クラス
1位 No.2 飯田太陽/加藤寛規/小林崇志/吉本大樹/高橋一穂 シンティアム アップル KTM
2位 No.38 堤優威/阪口良平/堀田誠/阪口晴南 mutaracing GR Supra
3位 No.8 木下隆之/大井貴之/砂子塾長/山田弘毅/東風谷高史 BMW M2CS racing
ST-2クラス
1位 No.7 藤井芳樹/成澤正人/安斎景介/今井慎吾/渋谷彰良/奥村博文 新菱オート☆VARIS☆DXL☆EVO10
2位 No.24 大谷泰宏/川村克透/林健一/山崎元彰 GV Race Analytics GR YARIS
3位 No.59 大澤学/後藤比東至/安岡秀徒/佐藤駿介/石坂瑞基 DAMD MOTUL ED WRX STI
ST-3クラス
1位 No.62 平木湧也/平木玲次/高橋知己/松澤亮佑 HELM MOTORSPORTS RC350
2位 No.41 庄司雄磨/伊藤善博/大滝拓也/山路幸宏/伊藤裕仁/伊藤鷹志 エアバスター 55Garage RC 350 TWS
3位 No.15 長島正明/小松一臣/甲野将哉/植田正幸/田畑勇/勝亦勇雅 岡部自動車レカロZルーニースポーツ
ST-4クラス
1位 No.18 浅野武夫/藤原大暉/芝叔和/松井宏太/普勝崚/中島佑弥 Weds Sport 86
2位 No.884 国本雄資/石川京侍/清水英志郎/新田守男 林テレンプ SHADERACING 86
3位 No.310 坪井翔/細川慎弥/堀尾風允/久保凛太郎/鈴木宏和 GRGarage水戸インター GR86
ST-5クラス
1位 No.456 橋本陸/貫戸幸星/大崎達也/小原康二/勝木崇文/加賀美綾佑 odula Star5 Roadster
2位 No.66 武地孝幸/太田達也/大野尊久/猪股京介/外園秋一郎/HIROBON odula TONE MOTULロードスター
3位 No.88 村上博幸/雨宮恵司/中島保典/谷川達也/山谷直樹 村上モータースMAZDAロードスター
なお先の通りで、世界でも極めて異例のレース初参戦となったトヨタの水素エンジン搭載車「ORC ROOKIE Corolla H2 concept(32番)」は途中、電気系統のトラブルでロスタイムもあったが、モリゾウこと豊田章男社長がステアリングを握る最終スティント(ゴール直前残り7分辺り)を以下動画のカメラレンズが捉えている。
ちなみにこれは燃料電池(FC)が、水素を空気中の酸素と化学反応させることで電気を発生させ、モーター駆動する同社の看板車「MIRAI」とは全く異なり、ガソリンエンジンから燃料供給系と噴射系を変更し、水素を直に燃焼させることで動力を発生させるもの。
走行中に燃焼されるごく微量のエンジンオイルを除き、走行時にCO2は発生しない。ただこの方式のパワーユニットは、水素の燃焼速度がシリンダー内温度のバラツキを生むという課題があるのだが、ひとまずエンジンの中・高回転域を使う長時間の高速走行に於いては一定の手応えと成果を得たようだ。