三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は4月28日、親会社でドイツに本部を構えるダイムラートラックグループ (以下、ダイムラートラック)が、「Advanced Clean Transportation Expo(ACT Expo)」(※1)に於いて、米国市場向け新ブランドの「RIZON 」および同ブランドによる電気トラックの新製品を公開(2023年第3四半期以降の納車を予定)すると発表した。
RIZONブランドでは、車両総重量(GVW)は約7.2~8.1トン、米国市場に於ける中型トラックセグメントのクラス4と5に分類される「e18L」「e16L」「e16M」の3モデルの事業展開を手始めに、都市部の小売物流、ラストマイル配送、自治体業務に携わる企業などを顧客として想定。
満充電時の航続距離は、2つのバッテリー搭載Mサイズの車両で約129~177kmで、3つのバッテリー搭載のLサイズの場合は約177~257km(※2)。バンやダンプ、冷蔵車など様々な架装にも対応し、また、「アクティブ・ブレーキ・アシスト」や「アクティブ・サイドガード・アシスト」などの先進安全機能を標準装備していると云う。
また、パワートレイン、シャシー、キャブの保証期間5年/75,000マイル(約12万 km)、バッテリー5年/120,000マイル(約20万km)の保証パッケージを設定(※3)。車両は、ダイムラートラックが開発し、グループ内の品質保証基準に基づいて製造されるとのこと。
RIZONブランドの車両の販売・サービスは、約80店舗を有するベロシティー・ビークル・グループ(本社:米国・カリフォルニア州)により行われるが、ダイムラートラックでは、同グループの既存拠点以外にも認定ディーラー制度を導入する予定。
ダイムラートラックは、インセンティブ資金や税額控除などの制度が次々と導入されるなど、物流のゼロエミッション化の急速に高まっている米国自動車業界於いて、この輸送環境の変化を背景に、ベロシティー・ビークル・グループと共にRIZONブランドの拡大を目指すとしている。
※1)ACT Expo:5月1日から4日までカリフォルニア州アナハイム市で開催される予定の先端の輸送技術とクリーン燃料に関する大規模な展示会。
※2:1回の充電につき、Lサイズ(124kWh)車両で110~160マイル、Mサイズ(83kWh)車両で75~110マイルの走行距離が期待されるが、実際の走行距離は、気候、走行条件、道路状況、架装等によって異なる。
※3:2023年4月現在。