三菱ふそうトラック・バス(以下「MFTBC」)は3月28日、筆頭株主である親会社のダイムラートラック社の2021年のグループの販売が大幅増加したことを発表した。
2021年度のトラック・バスの世界販売台数は455,400台と、前年度(378,300台)比で20%増加した。また、FUSOブランドを含むトラック・アジア事業セグメントの総販売台数は、前年比30.1%増を達成。このような好調な展開の中、FUSOは海外の主要市場でトップシェアを獲得した。
FUSOブランドの最大の海外市場であるインドネシアでは、市場全体の需要の回復により、販売台数は前年度比で43%増加。FUSOはこの流れを受け、現地の商用車市場でシェア46.7%と首位を維持している。小型トラック部門の販売が一貫して好調であったことが、同実績を支えた。
また、他のアジア市場でも販売は好調に推移。シンガポールでは商用車部門で20%のシェアを獲得、FUSOが市場をリードしてきた台湾では33.6%のシェアを獲得し、2020年の販売実績を上回った。
欧州では10年ぶりに高水準の販売台数を記録し、小型トラック部門において2020年と同様にトップシェア(37.1%)を獲得。コロナウイルス感染拡大による各種規制が行われる中、ラストワンマイル配送に対する継続的な需要により、小型トラック「キャンター」の販売が好調に推移。デザインを刷新し、安全機能を向上した小型トラック「キャンター」の新型モデルの発売も更なる拡販につながった。
ニュージーランドでは、需要が回復し、ディーラー網の拡大や新型車の投入が追い風となり、シェアは19.7%と首位を獲得した。また、現地の全製品ラインアップに先進安全装備を導入するとともに、電気小型トラック「eCanter」の販売を開始。現地販売会社Fuso New Zealand Ltd.は2016年にMFTBCとの販売代理店契約を締結して以来、2021年は過去最大の販売実績となった。
2021年の第4四半期の受注は堅調で、12月の受注台数は前年比54%増を達成した。MFTBCは、この傾向が2022年の好調を後押しするとしている。