出光興産は4月20日、市原市と、地域の観光振興や産業振興などの地域創生に貢献する分野において連携・協力することを目的に、2021年4月30日に包括連携協定を締結すると発表した。
この新たな協定のもと、同社で実証を進めている、超小型EVを活用したカーシェアリングサービス「オートシェア」を市原市内でも展開する。
【連携事項】
(1)超小型EV等先進技術を活用した観光振興などの地域活性化に関すること
(2)超小型EV等先進技術を活用した地球温暖化対策の推進に関すること
(3)超小型EV等先進技術を活用した防災対策の推進に関すること
(4)その他相互に連携・協力することが必要と認められる事項に関すること
連携の第一弾として、出光興産の関連会社である出光タジマEVが提供する超小型EV“ジャイアン”を、小湊鐵道の上総牛久駅前に2台設置し、市民および観光客の移動手段として、カーシェアリングサービスを提供する。
出光興産は、モビリティデータを活用したサービスを提供するスマートドライブおよび、位置情報ビッグデータと解析技術を用いた地域活性化支援ソリューションを提供するナイトレイと協業し、地域の観光資源の最大化を図る取り組みを推進している。
この実証においても、車両の位置データや観光客が発信するSNSデータを組み合わせることで、観光客の移動をスムーズにするための施策や、隠れた名所・観光スポットに誘導を図る施策などに活用し、市原市における観光振興に取り組む。
出光興産では、カーボンニュートラルおよびSDGsの達成に向けた社会課題の解決に資する次世代事業の創出を重要な経営課題と位置付けている。2021年4月1日より次世代モビリティおよびモビリティサービスを開発する出光タジマEVを設立し、移動に関する社会課題の解決に取り組んでいる。一方、市原市は「SDGsのシンボルとなるまち」の実現を目指し、様々なステークホルダーと協力し、地域課題解決のための新たな仕組みの構築を進めている。
今後はこの協定のもと、超小型EVを活用した観光振興のみならず、超小型EVやドローンなどの先進技術を活用した物流や防災分野における取り組みや、出光の千葉事業所におけるカーボンニュートラルに関する取り組みを推進していくとしている。