沖縄県石垣市とAnyca(エニカ)を運営するDeNA SOMPO Mobilityは11月29日、石垣市の関係人口の創出と移動に関する課題を地域住民が所有するクルマの活用によって解決を目指す事で合意し、包括連携協定を締結した。( 坂上 賢治 )
上記を踏まえ両者は、石垣市内でDeNA SOMPO Mobilityが提供するカーシェアアプリのAnycaを活用する。
ちなみに石垣市では、長期滞在やワーケーションなど、1年間に幾度となく島へ訪れる関係人口と呼ばれるステークホルダーが存在する。これら関係人口にとって島内の移動手段としてバス・レンタカー・タクシーが必要不可欠だ。
しかし令和4年の夏場以降、島内の観光需要が急激に回復する中、拡大した需要に対して供給体制が追いつかず、関係人口の移動手段の需要と供給のバランスが不均衡になるという現象が発生した。
そこで、DeNA SOMPO Mobility提供のAnycaに石垣市の地域住民のクルマを登録。これをカーシェアリングとして活用する事で関係人口の移動の課題解決を図る構えだ。
上記に係る具体的な連携項目内容は以下の通り
1.石垣市の関係人口を対象とする交通移動手段の多角化
2.「持続可能かつ自由な石垣市内の移動手段」の確立
3.石垣市民と関係人口との交流機会の創出
関係人口の移動の課題を解決するため、まずは石垣市の公用車2台を土日祝日のうち、公用での利用がない場合に限りアプリ上でスケジュールを解放。カーシェア車両として利用できる取り組みを12月3日から開始する( 設置場所は石垣市役所 敷地内駐車場:〒907-8501 沖縄県石垣市真栄里672/ )。
車両の利活用コストは以下の通り
マツダ ビアンテ¥6,200/24時間
日産 セレナ ¥2,900/24時間
いずれも2022年11月28日時点での共同使用料。
共同使用料の他に保険料、燃料代、契約料(100円)などが必要。
今包括連携協定について石垣市の中山義隆市長は「本市では、コロナ禍の影響で、島内の交通移動手段に関する課題が顕在化しています。
中でも本市と様々な関係性を有する関係人口と呼ばれる皆様が島を訪れた際の交通移動手段に関し、急激に回復しつつある需要に供給が追いついていない状況が生まれており、さらには市民生活へも影響を及ぼしているところです。
このような島内における持続可能な交通移動手段の確保という行政課題の解決につながる取り組みとして、この度、国内有数のカーシェアリング事業運営者であるDeNA SOMPO Mobilityと包括連携協定を締結させて頂く事になりました。
この協定により、地域住民が個人間カーシェアリングを利用しながらクルマの維持費を軽減することや、関係人口の移動問題という地域行政課題の解決にもつながる取り組みが実現する事を期待しています」と話している。