進化し続けるアミの車種ラインに新バージョン「My Ami Peps」登場
シトロエン アミ( CITROËN・Ami )に5月2日、欧州市場に向けて新ボディカラーの「ナイトセピア」を追加した。( 坂上 賢治 )
そんなアミは2人乗りの超コンパクトカー( 全長2410mm / 全幅1390mm / 全高1520mm )で、5.5kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載、6kWの電気モーターにより最高速度45km/hで市街地を駆け抜けるシティカー。満充電あたりの航続距離は約70km、残存距離が25km程度になると、残りのエネルギーを節約するため絶対性能が落ち始め、残りの走行距離が16km以下になると巡航速度が約16km/h以下になる仕様だ。
そんなアミは先の2020年4月に発売されて以降、約50,000台の車両が世界14の市場で売り出され、当時のシトロエンは、迫り来る地球環境問題に真正面から立ち向かうべくマイクロモビリティのあるべき姿を模索。深刻なエネルギー転換を解決するクルマとして新型アミを産み出した。
同車は一部の国に於いては、運転免許証を所持せずとも満14歳以上であれば使用できる車両として設計され、安全、快適、手頃な価格の2人乗りEVとして送り出されて以降、特にフランスを中核とした欧州地域では、都市近郊のモビリティ社会を変革するエポックメイキングな車両となった。
そんなアミも2024年を迎えた今、車両ラインナップに進化を重ね続けている。そもそもアミは、ベースモデルに鮮やかなカラーリングを纏わせ、フロントフェイス、フロント、リアバンパー下部、リアライト周辺をブラックトリムとした「ポップ バージョン」。
お洒落なボディーカラーに、新しいデザインヘッドライトやホイールトリム、デコラティブなルーフレール。インテリアでもドアプル、バッグフック、フロントリセスなどをアクセント的な塗色で仕上げた「トニック バージョン」がある。更に日常生活を向上させるべくスマートなアクセサリーを備えた新オプションも相次いで登場している。
新たなアミは、市場毎に要請に応えて5月下旬から6月上旬に販売開始
そうしたなかで今回、シトロエンはポップ バージョンとトニック バージョン双方の長所を組み合わせた上位仕様として、「マイ・アミ・ペップス( My Ami Peps )バージョン」を追加した。
同バージョンは、アミを小さなスポーツカー風に仕立てた仕様で、エクステリアでは、ブラック基調でルーフトガラス廻りをモデファイしてデーカル処理などで精悍さを付与。前面フロントガラスの下には黄色の水平ステッカーを配置。ヘッドライトトリムやナンバープレート周辺、前後フェンダーアーチをブラックアウト化。猫の額のような〝こぢんまり〟したルーフ末端には、街中をすり抜けていくアミの躍動感を表現する小さなリアスポイラーが取り付けられている。
併せて追加で用意された新色のナイトセピアは、アミに全く新しい個性を与えるダークブラウンカラーで、ブラウンとグレーの間のようなシックかつ上品な色合いはアミのボディシルエットに深い造形と落ち着いたイメージを与えるもの。それが思いの外、多用途な使い方にも違和感のない色合いであり、アミがオプションとして提供しているビビッドなステッカーにもマッチする。
インテリアでは、スマートフォン クリップ、オレンジ色のアクセントが加えられたドア ネット、黄色のバッグ フック、3つのオレンジ色の収納箱、同じくオレンジ色のフロアマットステッチなどの機能的パーツに変化が加えられている。
多目的な目的に応える独創的なカーゴキットモジュラーも用意
オプション装備では、追加モジュラーの「My Connect box」を使用すると、アミにスマートフォンを接続して、利用可能な走行距離、メンテナンス アラートなどの車両データにアクセスできるようになる。
インフォテインメント装備もあり、スマートフォンをナビゲーション化、音楽、ラジオ、電話に素早くアクセスできるダッシュボードに仕立てる「My Ami Play」モジュラーなどがある。
更に今日ではカーゴ バージョンとしての仕様も進化した。アクセサリーとして新たに提案された「My Cargo Kit」と呼ばれる追加モジュラーを活用することで、アミの使用用途を高められる。その際には特別なカスタマイズを行うことも、助手席自体の設えを犠牲にする必要もない。アミを利用したいユーザーは、もうひとりをパッセンジャーとして乗せるのか、実用的な貨物キットを装着することで積載性を優先するかを選択すれば良い。
この貨物キットは数回の動作で非常に簡単に装着できる。 2枚のパネルで構成される最初の部分は垂直に展開して運転席エリアと助手席エリアを分離し、荷物が運転席側に倒れるのを防ぐようにするもの。
4つのパネルで構成される2番目の部分は、背もたれから足元まで助手席の上に展開され、座席を保護する実用的な積載面を形作る。最後に荷物を見えなくする閉塞用のネットも利用可能になる。これはシートバックの上部からダッシュボードまで伸びており、収納スペースに保管される荷物を隠す役割を持たせている。
このMy Cargo Kitを使用すると、ラストマイル配送や食品輸送など、様々な種類の荷物を手間なく積み込むことができる。
アミのドアは、左右で異なる方向で開くことから、荷物の収納スペースへのアクセスは容易だ。荷物を収める空間は最大200リットル、車両全体の総容量のなかでできるだけ大きなスペースを確保したい場合は340リットルまで拡張できる。また同キットは、簡単に折り畳んで専用ポーチに収めれば、シートの後ろにコンパクトに置いておくこともできるから、2人で快適な移動を楽しむこともできる。