Groupe PSA Japanは6月24日、「C5 AIRCROSS SUV(C5 エアクロス SUV)」にシトロエン初のプラグインハイブリッド仕様「C5 AIRCROSS SUV PLUG-IN HYBRID(C5 エアクロス SUV プラグインハイブリッド)」を追加し、全国のシトロエン販売店にて発売した。
C5 AIRCROSS SUV PLUG-IN HYBRIDは、C5 AIRCROSS SUVに、81.2kW(110ps)/320Nmのフロントモーターと13.2kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。エレクトリックモードでのゼロエミッション走行可能距離は65km(WLTCモード)。
日本自動車工業会によれば、日本の自動車ユーザーの一日の平均走行距離は20km程度と考えられ、自宅でプラグインを習慣化すれば平日の利用はゼロエミッション走行でほぼカバーすることができる走行可能距離となっている。
シトロエン初となるプラグインハイブリッドパワートレーンは、180ps1.6ℓターボガソリンエンジンをベースに110psの電動モーターを搭載し、システムトータル出力225ps/360Nm(フランス本社公称値)を発揮。トランスミッションは、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチと前述の電動モーターを用いたPHEV専用8速オートマチックe-EAT8を組み合わせている。
トラクション(駆動用)バッテリーはリチウムイオンタイプで容量は13.2kWh、リアシート下に配置することで後席の居住スペースとラゲッジスペースは純内燃機関仕様とほとんど変わらない。
また、バッテリーをリアシート下に搭載することで増加するリア荷重に対応するため、リアサスペンションはPHEV用のマルチリンク式に。このリアサスペンションとバッテリー配置による前後重量配分の改善(プラグインハイブリッド版で約56対44、ディーゼルエンジン版で約61対39、ガソリンエンジン版で約60対40)によりハンドリングと乗り心地を向上させている。
C5 AIRCROSS SUV PLUG-IN HYBRIDは純EVとしての走行が可能な「エレクトリックモード」をデフォルトとし、「ハイブリッドモード」、「スポーツモード」のドライバーが任意で選べる3つのモードを持っている。いずれのモードにおいてもメーター上バッテリー走行距離が0kmと表示されていても、バッファ分の電力が保持されており常になんらかのハイブリッド走行をおこなう。
また、アクセルオフ時には積極的に回生し、燃費消費を軽減させる。シフトレバー操作でBモードにすればさらに回生が強くなり、実際の走行時には、このシフトレバー操作でシフトダウンによるエンジンブレーキのような使い方をすることもできる。
バッテリー充電は200V普通充電のみに対応し、3kWで約5時間、6kWで約2.5時間で満充電。また、6年10万kmの 保証が付帯している。
さらに無料のMy Citroënアプリ(iOSおよびAndroid OSに対応)をダウンロードし連携させることで、スマートフォンから予約充電ができる「リモートチャージング」と遠隔で室内のエアコンディショニングを作動できる「プリコンディショニング」の操作が可能だ。
また、サスペンションシステムはPHC(Progressive Hydraulic Cushions™=プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)が搭載されている。
PHCは、純メカニカルなシステムで、通常のダンパーにセカンダリーダンパーが追加された構造。シリンダー内に第二のダンパーシリンダーが配され、サイドには複数のポートが開けられている。このセカンダリーシリンダーにセカンダリーピストンが組み合わされ、ストロークが進むとこれがハイドロリックストップとして作用する、位置依存型(ポジション・センシティブ)ダンパーだ。
これにより、サスペンションが小さく細かく動く状況(車高が通常の高さから大きく外れない状況)や、うねりを超えるようなサスペンションのストロークスピードが低い状況では、減衰力が小さく非常にソフトな乗り心地を提供する。サスペンションが大きく動く状況では、前述のセカンダリーピストンとシリンダーが生み出す減衰力で衝撃をスムースに吸収することで、大きな凹凸でも底付き感が少ない極めて快適なフィーリングを生み出す。
ハイウェイドライブアシスト
トラフィックジャムアシスト
さらに、先進安全装備では、渋滞での完全停止と3秒以内の再発進が可能なトラフィックジャムアシストと前走車との車間距離を保つアクティブクルーズコントロール、さらに車線内の左右任意の位置を保持しながら走行するレーンポジショニングアシストを統合したシステム「ハイウェイドライブアシスト」を搭載。
さらに前方の車輌や障害物を検知し、ドライバーが回避操作を行わない場合に自動的にブレーキを作動させる「アクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)」、約5km/h以上の走行時にフロントレーダーにより前走車との距離を検知し、ドライバーに注意を促す「ディスタンスアラート」、斜め後方のブラインドスポットに存在する後続車輌を検知してドライバーに注意を促す「ブラインドスポットモニター」を装備するほか、LEDヘッドランプは、対向車や前方車輌を検知してハイビームとロービームを自動で切り替え夜間走行の安全性を高めるインテリジェントハイビームになっている。
アクティブセーフティブレーキ
■ボディサイズ
モデル名:C5 AIRCROSS SUV
全長:4500mm
全幅:1850mm
全高:1710mm
ホイールベース:2730mm
車輌重量:1860kg
■税込価格
5,500,000円
■ボディカラー