VTホールディングス傘下の英ケータハム(ケータハム・カーズ・リミテッド)は6月21日、新クーペコンセプト「プロジェクトV」を来たる7月12日に発表する。この完全電気自動車は、近未来を見据えた英国のスポーツカーブランドの全く新しいデザインランゲージを提示するものだという。
上記を踏まえ、ここで一旦、ケータハムの足跡を翻ると、そもそもケータハムは1973年にグラハム・ニアン氏がロータスの創始者コーリン・チャップマン氏から、セブン製造・販売のための型、デザイン、その他の独占権を獲得して以降、常に軽量の2人乗りスポーツカーを生産してきた。
そんなケータハムは、ケント州ダートフォードに本社を置き、1987年以来、組立てとキットビルドの両方で当該車を製造。2023年現在、ケータハムは世界の15の主要市場で30以上の公式販売店の手を経て販売されている。
また今日に於いても、ドライビング・エクスペリエンスと楽しさをすべての活動の中心に据えることを哲学としており、車両の購入ユーザーが公道とサーキットの両方で、愉しめる選択肢を迷うことなく提供し続けている。
また、モータースポーツ領域にも精力を注ぎ込み今日に於いても、あらゆるレベルのドライバーを対象とした英国の5つのレースシリーズを積極的に運営。1995年以来、エントリーレベルのレースシリーズであるケータハム・アカデミーでは、1,300人以上の初心者ドライバーがレーシングドライバーとしての資格を取得している。
そのケータハムを、2009年以来ケータハムの日本市場の輸入代理店であった日本のVTホールディングスが現在所有。そうしたなかで、ケータハムが2023年に創立50周年を迎えたことを記念し、目下、様々なイベントやプロジェクトを消化中だ。
今回のプロジェクトVは、そんな活動の一環として英ケータハムのチーフデザイナーのアンソニー・ジャナレリ氏が手がける初めてのケータハム車となる。
その内容は、既存のセブンシリーズとはビジュアル的に一線を画すものとなっているが、軽さ、シンプル、そしてドライバーにフォーカスした体験価値を提供するというコアバリューに関しては、今後もケータハムは、これまでも変わらない路線を迷うことなく堅持していくとしている。
さて新たなコンセプト車両の開発では、上記、変わらぬビジョンを実現していくため、著名エンジニアリング会社のイタルデザイン社とパートナーシップを結び、イタリアのトリノ本社でこのショーカーを製作した。
なおこのプロジェクトVのショーカーは、来たるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの舞台で一般公開され、ケータハムのブース上で披露される予定となっている。