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2023年11月17日【中古車】

自動車フリマ「カババ」のアラカン、シリーズBで資金調達を実施

坂上 賢治

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シリーズBラウンドにて資金調達を実施して累計調達額10億円に

 

中古車の個人売買プラットフォーム「プロに任せる、自動車フリマ。カババ」を運営するアラカン(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:田中一榮)は11月17日、事業・組織拡大にあたりシリーズBラウンドで第三者割当増資を実施したことを明らかにした。

 

結果、累計の調達額は10億円となった。引受先は、AMD1号ファンド、New Commerce Ventures 、ケップルキャピタル、みずほキャピタル、ジャフコ グループ、NOW、DIMENSIONの計7社。

 

 

そんな「カババ」事業は、中古⾞の状態を専⾨の査定⼠が⾒極め、その価値に対する相場情報を加えることで、全ての情報を包み隠さずに共有できるサービス。

 

これにより、プロと素⼈の情報格差が無くなり、誰もが簡単に適正価格で中古⾞を売買できるようになるという。また名義変更、車両運搬、保証をネット完結で提供したことで、流通コストを従来よりも75%削減させている。

 

なお、アラカンによると、「中古車業界から不正を無くす、中古車流通から無駄を無くす、中古車売買から駆け引きを無くす」という3つのミッションを掲げて運営している「カババ」の累計GMVは50億円に到達(2023年10月末時点)。

 

サービス開始から4年で会員登録者数は約2.2万人、成約台数は合計約1,400台となり、日本最大級の自動車専用のオンライン個人売買プラットフォームへと成長したという。

そんな同社は、今回の資金調達により、以下の3点を実施しサービスの普及を促進していく構え。

 

(1)事業成長に向けた人材採用
顧客からの需要増加による対応やサイト利便性向上のため、営業職、事務職、エンジニア等、幅広い職種での採用を強化する。

 

(2)販売促進・認知向上施策の実施
「カババ」は利用者が増えることでプラットフォームとしての価値が高まるため、販売促進や認知向上施策を実施することにより、顧客利便性を推進していく。

 

(3)顧客の更なる利便性向上のための新規サービス開発
今までに”「カババ」に出品してみたものの売却先が見つからなかった”という声があるなか、サービスとしての価値提供ができていないというもどかしさもあったため、課題解決を目指した新規サービス開発を進めていく。

 

サービス成長の軌跡は以下の通り

 

 

投資家コメントは以下の通り

 

・New Commerce Ventures株式会社 代表取締役 大久保洸平氏
この度はご縁頂き嬉しく思います!アラカン社とは前職からのお付き合いで、改めて中古車業界の未来創造をご一緒でき光栄です。

 

昨今中古車業界は様々な課題に直面しておりますが、業界知見の豊富な田中代表率いるチームは、売手良し、買い手良し、世間良しのプロダクトを実現しており、業界の未来を切り拓いてくれることを確信しております!

 

New Commerce Ventures一丸となり応援して参ります!ぜひ皆様もカババをご利用してみてください!

 

・株式会社ケップルキャピタル Principal 島田崚平氏
“どこよりも高く(売却)・安く(購入)”を実現する『カババ』は、取引に関わる全員が幸せになる画期的なサービスであり、情報の不透明性・非対称性から多くの負を抱える中古車市場に大きな変革をもたらす可能性があると感じます。

 

中古車業界を長年経験した代表の田中さんをはじめとした経営チームが、この業界の課題を解決し、誰もが幸せになる形にしたいと熱い想いを持って本気で取り組む姿に感銘を受けました。ご一緒出来ますことを嬉しく思います。

 

・みずほキャピタル株式会社 投資第5部長 根本丈司氏
今般、中古車業界を知り尽くした田中社長が、中古車業界の課題を本気で解決したいという熱い想いに共感し、ご出資させて頂くことになりました。

 

フリマアプリがこれだけ普及している現在でも、中古車に関しては流通構造の複雑さや心理的な壁などもあり、個人間売買はほとんど行われておりません。

 

アラカンが運営する「カババ」では、中古車の個人間売買におけるハードルを一つ一つ潰しこみ、価格メリットだけではなく、安心安全に取引できるプラットフォームを構築しております。

 

アラカンの躍進で中古車流通に大きなインパクトを与え、消費者にとっても中古車流通の新たな選択肢が生まれることを期待しております。

 

・ジャフコ グループ株式会社 パートナー 高原瑞紀 西日本支社 丹羽泰之氏
年間約630万台が取り引きされる巨大な中古車産業での新たな流通形態として、個人間売買には大きな可能性があります。その一方で、適切な価格形成・品質保証・購入に伴う諸手続きなど個人間売買ならではの課題も多くあることも事実です。

 

アラカンは、自社で雇用する鑑定士による品質確認、出品・購入時の手続きを代行するなど、これらの課題に丁寧に向き合い、消費者が安心・安全に中古車を個人間で取引できる仕組を作ってきました。豊富な業界経験を持つ田中社長が見据える「あるべき中古車流通」に強く惹かれ、この度出資をさせて頂きました。

 

期せずして、中古車販売の産業は大きな変節点を迎えています。そのタイミングこそ、次のイノベーションが生まれるものだと確信しています。アラカンが目指す挑戦にジャフコ グループも全力でコミットして参ります。

 

・NOW株式会社 パートナー/Partner 中島弘貴氏
中古車ビジネスは、ドラブルも多く、高額な買い物となるため、CtoCでのビジネス展開が難しい領域ですが、関連市場を含めると大きなマーケットが存在します。

 

この難しい領域を攻略できるのは、中古車業界に20年以上携わり、株式会社ネクステージの常務取締役最高執行責任者として事業成長を牽引し、業界知見を深く持つ田中さんが率いるアラカン社しかいないと思っております。

 

同社が提供する自動車フリマサービス『カババ』は、この中古車業界の構造を変え、車を売る方、買う方が共に“簡単・安全・便利”なサービスとして、日本のカーライフをもっと楽しく、豊かなものにしてくれると信じています。NOW一同、アラカン社の更なる成長を最大限サポートして参ります。

 

・DIMENSION株式会社 古家 広大氏
アラカンの事業は、鑑定士により査定されることでCtoC取引においてもトラブルは発生しづらく、正しい相場情報の開示によって売り手・買い手双方にメリットが大きい仕組みとなっております。

 

また、仲介業者を省くことで流通コストを削減できるほか、不正も発生させない新たなプラットフォームとして、今後広く普及していくべき事業だと考えています。この度、出資させて頂けたことを嬉しく思います。今後は多方面で事業成長をご支援させていただきます。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。