新世代EVユーザーのためのラグジュアリー系エントリーモデル
キャデラックは5月30日( 米デトロイト発 )、ラグジュアリーエントリーを再構築する新型2025年EVモデル「キャデラック オプティック( OPTIQ )」を発表した。このオプティックは、値頃感のあるラグジュアリーSUVとして、「リリック」「エスカレード IQ」「セレスティック」、更に来年発表予定の「ヴィスティック」を含むキャデラックのEVラインアップに加わるモデルとなる。
グローバル・キャデラックでバイスプレジデントを務めるジョン・ロス氏は、「キャデラックは、常にアメリカン・ラグジュアリーを定義してきましたが、この〝オプティック〟はキャデラックの大胆な革新的精神が、EVの未来でも進化し続けていることを示す一例です。
過去5年間でキャデラックは、世界規模に於いて約100万人の新規顧客を迎え入れ、北米での若年購入比率は5%上昇しました。今後10年以内に全車電動化のポートフォリオを提供することを目指す私たちにとって、オプティックはラグジュリーEVを求めるお客様をキャデラックに惹きつける重要なゲートウェイとなるでしょう」と述べた。
一方、GMヨーロッパのプレジデント兼マネージング・ディレクターを務めるジャクリン・マクエイド氏は、「オプティックは、今週初公開されたヨーロッパを含む10以上の地域で販売されグローバル展開される予定です。
この度、キャデラックの欧州に於ける電気自動車参入の一環として、オプティックのデビューをパリで迎えられることを大変嬉しく思っており、今年後半にはオプティックのラインナップを公開。販売を開始できることを楽しみにしています」と語っている。
スポーティで若々しい個性がオプティック独自のキャラクターを強調
またオプティックの車両概要についてチーフ・エンジニアのジョン・コックバーン氏は、「デュアルモーターを介した前全輪駆動により、スポーツ感覚溢れるドライビングフィールを提供するオプティックは、リリックよりもホイールベースが6インチ短く俊敏な走りが愉しめます。
この際、ほぼ瞬時に発生する354lb-ft(キャデラック推定値)のトルク値と300 PSの最高出力は、オプティック独自のBEVらしい走りを提供する背景となっています。しかもそんなパワフルさを発揮しながらも、低燃費タイヤ(LRR)の採用、85kWhのアルティウムバッテリーの搭載によって300マイル(キャデラック推定値)の航続距離を可能にしています。
フル充電時の航続距離は、300マイル(キャデラック推定値)を実現。DC急速充電では約10分間で79マイルの航続距離を走り切ることができます。またワンペダルドライビング7も搭載されており、あらゆる運転条件下でアクセルペダルのみで車両を減速および停止させることも可能です。
走行モードは、日常的な運転に使用する「ツアー」、ドライビングの強化とステアリング操作の向上を図る「スポーツ」、ホイールのスピンを防止する「スノー/アイス」、ブレーキ操作の応答性やステアリングフィールの向上などドライビング・エクスペリエンスをパーソナライズする「マイモード」など、多彩な選択肢が用意されています」と車両の使い勝手を詳しく説明した。
更にキャデラック・デザイン担当エグゼクティブ・ディレクターのブライアン・ネスビット氏は、「オプティックのエクステリアは、キャデラックブランドのラグジュアリースタンダードを生かしつつ、若々しくスポーティなイメージが付与されています。
そこにはスポーティで若々しい個性が提案されており、ファストバックスタイルが演出する軽快さと、キャデラック特有のクロスオーバーEVのスタイリングを見事に融合させたもので、それがオプティックのアスレチックなキャラクターを強調しています。
100%リサイクル素材や最新のAI機能など環境に配慮した快適装備も充実
なおエクステリアでは、革新的な素材に焦点を当てたことで先進的なキャデラックらしいインテリア空間を生みだしています。特にパターン入りのアクセントを加えたファブリック地は、100%リサイクル素材から作られた糸で織られており、これと組み合わせるペーパーウッド材は、チューリップ材と新聞のリサイクルペーパーを同量ずつ使用したものとなっています。
インストルメントパネルに搭載された33インチ対角の高度なLEDディスプレイは、9k解像度で10億色以上を投影できます。AI機能を持たせたスーパークルーズドライバーアシスタンス技術は、高精細GPSマッピング、ドライバーアテンションシステム、車線変更機能、ステアリングライトバーが標準装備(3年間のコネクテッドサービス)されています。
もちろん先進的なレーダー、カメラ、超音波センサーも搭載。日常の様々な運転シーンで、より広範囲で詳細な視野や視界が確保できるだけでなく、センシング、モニタリング機能も強化され、アダプティブ・クルーズ・コントロール、ブラインド・ゾーン・ステアリング・アシスト、エンハンスト・オート・パーキング、フォワード・コリジョン・アラートなどを含む快適装備も充実させました。
インフォテインメント機能では、19スピーカーのAKGオーディオシステムとDolby Atmos®を標準装備しています。従ってお気に入りの音楽やエンターテインメントは、奥行、明瞭さ、ディテールをより鮮明にする没入感のあるサウンド体験を愉しめます。
そんなオプティックは、ラグジュアリーとスポーツの2つの特徴的なトリムを用意し、お客様はご自身の個性や好みに合ったモデルを選択することができます。
推定価格はデスティネーション・チャージ込みで54,000ドルから(税金、権利証、ライセンス、ディーラー手数料を除く)で最終価格はディーラーにより決定されることになります。最後に車両生産は今秋後半に開始される予定です」と結んでいる。