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2024年2月7日【新型車】

BMW、新型5シリーズ ツーリングをリリース

坂上 賢治

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ビー・エム・ダブリューは2月7日、ミドルカテゴリの「BMW5シリーズ ツーリング」の新型モデル(全面改良)を、全国のBMW正規ディーラーを介して販売する。出荷は先代モデルと同じく独・ディンゴルフィング工場から。納車は今年・第三四半期以降を予定している。

 

同車は、日本の国土交通省からBMWが認可を取得。一定の条件下でステアリングから手を離しての走行が可能な運転支援システム「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」を搭載。

 

 

その他の機能・コネクティビティ領域では「OK, BMW」と話し掛けることで車両の操作、目的地の設定等を可能に。更にApple CarPlayへの対応、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信するなどの利便性を高められたモデルとなっている。

 

またBMWデジタル・キー・プラスの標準装備により、車両のキーを持たずとも、対応のスマートフォン、スマートウォッチを携行していれば、車両に近づくだけでロック解除が可能。更に車室内にロック解除に使用したデバイスがあるだけで、エンジンの始動も可能としている。

 

パッケージ面では、様々なニーズに対応可能なラゲッジ空間を用意。容量は570Lを実現し、リヤ・シートのバックレストを倒せば最大で1,700Lまで拡張することができる。

 

 

リアシートは40:20:40分割可倒式。ラゲッジ・ルーム下に小物を収納できる床下収納、リヤ・シートを完全に折りたたんだ状態でも荷室が使用できる。また前席乗員の安全が確保されるラゲージ・パーティション・ネットが標準で装備される。

エクステリアでは、新たなデザイン言語を導入。フロント・デザインは、現代的解釈によるツイン・ヘッドライトとBMW伝統のキドニーグリルを垂直方向に拡大。やや前方に突き出たシャーク・ノーズ&ロング・ボンネットが特徴的なスタイリングを造り出した。

 

 

ほぼ垂直に配置されたLEDは、デイライト・ライニングおよびウィンカーとして機能する。キドニーグリルには、夜間走行時にBMWブランドの象徴である造形を印象的にライトアップするBMWアイコニック・グローを備えた。

 

ボディサイドは、高いショルダー・ラインと金属を削り出した塊感のあるドア・パネルおよびフェンダーの造形を取り入れ、正確にトレースされた2本のキャラクター・ラインで引き締めた。

 

 

ツーリング・モデル特有の造形では、Dピラー部を大胆にスラントさせスタイリッシュ感を高めると同時に、サイド・ウィンドー下部を大胆にキックアップしてリヤ・フェンダーの力感を強調することで躍動感を表現。ツーリング・モデルでありながらBMWらしいスポーティかつエレガントな独自のデザインを実現させた。

 

リヤ・デザインは、リヤ・ガラスをより立体的な造形とし、Dピラーから続くスタイリッシュ感を強化。ツーリング専用デザインのリヤ・コンビネーション・ライトは低い位置に配置され、ワイド感とスポーティ感を高めた。

 

 

インテリアは、長距離走行時の快適感を提供するデザイン・エレメントを採用。 広々としたスペース、随所に取り入れられたモダンな機能、高次元のオーディオ性能、高品質で精密に加工された素材、高度なデジタル・サービスで纏め上げた。

 

なかでも運転席は、先代モデルに比べてボタン類を大幅に削減。BMWカーブド・ディスプレイは、最新の12.3インチのインフォメーション・ディスプレイと14.9インチのコントロール・ディスプレイで構成した。

 

インストルメント・パネル中央からドア・トリムを、立体的なクリスタル面が貫くBMWインタラクション・バーで配置。ステアリング・ホイールも再設計され、下部セクションが平らになってステアリング周りに空間を与えた。

 

 

コントロール・パネルとセンター・コンソールのセレクター・レバーには、操作時のフィードバックが追加している。なおシート、ダッシュボード、ドア・パネルの表面に加え、ステアリング・ホイールは地球環境に配慮し、植物を主原料とした持続可能な素材で、上質なレザーと同等の柔らかさと風合い、耐久性を実現したビーガン・インテリアを一部モデルに標準装備とした。

 

パワートレインは、第5世代のBMW eDriveテクノロジーを取り入れたパワーユニットとした。電気自動車では2つのバリエーションがあり、これにクリーン・ディーゼル・エンジン搭載モデルも加わる。搭載ユニットは以下の通り。

 

BMW i5 Touring M60 xDrive
BMW i5 Touring M60 xDrive(エムロクマル・エックスドライブ)は、最高出力261PS(192kW)*を発揮する1つの電気モーターが前輪に、最高出力340PS(250kW)を発揮する1つの電気モーターが後輪にある4輪駆動のMパフォーマンス・モデルとなっている。

 

システム・トータルでの最高出力は601PS(442kW)、最大トルクは795Nmであり、Mスポーツ・ブーストまたはMローンチ・コントロール機能が作動している場合、0-100km/hを3.9秒で駆けぬける。ボディ床下に収納されているリチウム・イオン電池の総エネルギー量は83.9kWhで、一充電での走行可能距離は445km – 506km となっている。

 

BMW i5 Touring eDrive40
BMW i5 Touring eDrive40(イードライブヨンマル)は、最高出力340PS(250kW)を発揮する電気モーターで後輪を駆動するBMW伝統の後輪駆動モデル。最大トルクは400Nmであり、スポーツ・ブーストまたはローンチ・コントロール機能が作動している場合、0-100km/hを6.1秒で駆けぬける。ボディ床下に収納されているリチウム・イオン電池の総エネルギー量は83.9kWhで、一充電での走行可能距離は483km – 560kmだ。

 

BMW 523d Touring xDrive
EfficientDynamicsエンジンの新世代モジュール式高効率2L直列4気筒BMWツインパワー・ターボ・ディーゼル・エンジンを搭載するBMW 523d Touring xDriveは、ピストンの軽量化等の改善に加え、低速側を可変ウィングとしたシーケンシャル・ツイン・ターボの電子制御精度を向上させた上で、48Vマイルド・ハイブリッド・システムが組み合わされ、システム・トータル最高出力197PS(145kW)、システム・トータル最大トルク400Nmを発揮する。

 

 

ドライビング・ダイナミクスでは、ロング・ホイールベース化、フロント・アクスルとリア・アクスルのトレッド幅の拡大、伝統の50:50の前後重量配分、インテリジェントな軽量構造、ボディとシャシーの接続剛性の向上等に加え、新型BMW 5シリーズにはも様々な最先端シャシー・テクノロジーも採用した。

 

例えばシャシー制御技術は、モデル・バリエーション毎に最適化。センシングと同時に最短時間で直接制御されるホイール・スリップ・テクノロジー、統合ブレーキ・システム、可変ステアリング・レシオを備えたスポーツ・ステアリングが全車標準装備。

 

4輪操舵を可能とするインテグレーテッド・アクティブ・ステアリングと電子制御のショック・アブソーバーを備えたアダプティブ・サスペンションがBMW i5 Touringに標準装備。BMW 523d Touring xDriveにはオプション設定されている。

 

Mパフォーマンス・モデルBMW i5 M60 xDriveには、更にアクティブ・ロール・コントロール機能を備えた電子制御スタビライザーを含むアダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを標準装備した。

 

最後に、いずれのシリーズニ於いても3年間の主要メインテナンス無償提供、タイヤ/キーの破損や紛失の際の費用サポート等が含まれる「BMWサービス・インクルーシブ・プラス」を付帯。この「BMWサービス・インクルーシブ・プラス」は、2016年よりBMW全モデルに標準装備された新しいメインテナンス・パッケージであり、顧客に対してより安心なドライブが提供される。

 

 

モデル名/メーカー希望小売価格(消費税込み)
●クリーン・ディーゼル・エンジン搭載車(48Vマイルド・ハイブリッド・システム搭載)
– BMW 523d Touring xDrive Exclusive/8,900,000円
– BMW 523d Touring xDrive M Sport/9,600,000円
●電気自動車
– BMW i5 Touring eDrive40 Excellence/10,400,000円
– BMW i5 Touring eDrive40 M Sport/10,400,000円
– BMW i5 Touring M60 xDrive/16,000,000円
*上記のメーカー希望小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格。右ハンドル、AT仕様。

 

主な車両諸元
■ BMW 523d Touring xDrive
全長5,060mm、全幅1,900mm、全高1,515mm、ホイールベース2,995mm、排気量1,995cc、直列4気筒ディーゼル・エンジン、システム・トータル最高出力197PS(145kW)、システム・トータル最大トルク400Nm。

 

■ BMW i5 Touring eDrive40
全長5,060mm、全幅1,900mm、全高1,515mm、ホイールベース2,995mm、最高出力340PS/250kW、最大トルク400Nm、リチウム・イオン・バッテリー容量83.9kWh、一充電での走行可能距離483-560km。

 

■ BMW i5 Touring M60 xDrive
全長5,060mm、全幅1,900mm、全高1,505mm、ホイールベース2,995mm、最高出力601PS/442kW、最大トルク795Nm、リチウム・イオン・バッテリー容量83.9kWh、一充電での走行可能距離445km – 506km。
*上記の数値は、すべて欧州仕様値。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。