BlackBerry Limited(以下BlackBerry)は2月10日、同社の「QNX® Black Channel Communications Technology」が、Motionalの次世代無人運転車両に採用されることを発表した。
Motionalは、自動運転技術の開発を目的とするAptivと現代自動車の合弁企業であり、BlackBerryのQNX Black Channel Communications Technologyを無人運転システムに採用した最初の顧客事例となる。
このテクノロジーにより、Motionalは車両の安全システム内で安全なデータ通信の交換が可能になる。
BlackBerryのBlackBerry Technology Solutions、シニア・バイスプレジデント兼共同責任者であるJohn Wallは、次のように述べている。「安全な自動運転車の開発をリードするMotionalに、BlackBerryのテクノロジーを提供できたことを、とても光栄に思います。QNX Black Channel Communications Technologyは、無人自動運転が急速に進化する時代において、安全第一のシステムを提供するMotionalのミッションを後押しします。」
Motionalのインフラストラクチャ・ソフトウェア担当バイスプレジデントであるJunsung Kim氏は、次のように述べている。「自動車の安全性は、常にMotionalの最優先事項です。次世代車両の開発にBlackBerry QNX Black Channel Communications Technologyを活用することで、Motionalの非常に優れた安全性を確保するという価値基準を継承できることに、大きな期待を寄せています。」
自動車業界の機能安全規格である「ISO 26262 ASIL D」認定を取得したQNX Black Channel Communications Technologyは、「IEC 61508」で定義された安全なデータ通信要件に基づくもので、AUTOSARのエンドツーエンド通信保護プロファイルに定義されたリスク軽減策に準拠している。
この製品を使用することで、組み込みシステム内でデータ通信を行う多数のノードの機能安全を確保することができる。交換されるデータを安全にカプセル化し、必須の安全チェックによって検証を行うことで、本製品は、ソフトウェアのシステマティック故障、ハードウェアのランダム故障、過渡的な故障からデータ通信を保護し、システムパフォーマンスへの影響を最小限に抑え、故障に伴う損害を自動的に回避する。