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2022年9月9日【アフター市場】

ベルリング、新救急車「C-CABIN」の量産と販売を開始

坂上 賢治

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救急隊の役割拡大に合わせ、使いやすい、活動しやすい救急⾞を

 

DNN.com傘下のベルリング (本社:神奈川県横浜市、代表取締役CEO 飯野塁)は9月9日、新基準の救急車の量産・販売の開始にあたり、新たなブランドメッセージ「日本の救急を変える。救急のプロとともに。」を発表し、新型救急車を含む製品ホームページを刷新した。( 坂上 賢治 )

 

同社の新基準を採用した救急車「C-CABIN」は目下、量産車の販売を鋭意進めており、来たる2023年3月末迄に全国の病院・消防本部に約30台納入予定となっている。そんなベルリングは、消防業界で10年以上に亘って意欲的な製品を企画・開発してきた。

 

しかしある時、今の救急⾞の姿を⾒て、疑問を感じた事があったのだと言う。それは〝救急隊の役割や活動範囲は⼤きく広がり、変わってきたのに、救急⾞はなぜこんなに変わっていないのだろう〟という疑問だ。

 

そこでベルリングは、改めて徹底的な現場理解を進め、課題の本質を理解した上で「救急隊員にとって、使いやすい、活動しやすい救急⾞を作ろう」 と考え「C-CABIN」を新提案した。

 

 

様々な使いやすい設備を備えた 「救急⾞の新基準」となる製品に

 

ベルリングによると「C-CABIN」は、従来の救急⾞と⽐べて⾞内空間が圧倒的に広く、揺れが⼤幅に軽減され、様々な使いやすい設備を備えた 「救急⾞の新基準」となる製品だと言う。

 

ベルリングでは、「我々は救急隊員ではありません。現場で救急活動をすることもできません。 しかし、新しいモノを取り⼊れ、消防活動を変えようとする消防隊員の皆様と共に、製品を作り出してきました。

 

救急現場にも同じような⽅々がいらっしゃるはず。 そんな、先進的な救急関係者の⽅とともに、⽇本の救急活動を変えたい、救急活動を進化させていきたい。そう考えています」と話している。

 

 

新型車両のポイントは3つで、第1は〝車内スペースを拡張し、救命活動の可能性を拡大した〟事にある。これにより一般的な救急車に比べ、足元幅30%UP、室内幅15%UPを実現。新たに生まれたスペースにより、スライド式のストレッチャー架台と跳ね上げ式シートを搭載。この結果、車両右側にも隊員が立てるスペースを確保。傷病者の両側から救命活動が出来るようした。

 

 

より多くの命を救うための手助けとなるプロダクトの創出に挑戦していく

 

第2は〝独自の耐震技術で、驚くほど揺れが少ない車両〟で、これまでは救急車は揺れるものというのが常識だったが、拡大FRPパネルの前後・縦横に骨格形状を実装。前後・上下・左右の全方向の揺れに強くし安定性を向上させた。

 

併せて乗員・患者が感じる揺れを軽減させるため、救急車の高重量や積載重量に合わせて設計・開発された独自の板バネを搭載。この結果、揺れの影響を受けやすい新生児の搬送など、様々な場面での環境改善に繫がっている。

 

 

更に第3は〝救急隊員のストレスや身体的負荷を軽減する使いやすい車両設備〟で、リクライニングシートは高いクッション性とヘッドレストとアームレストを兼ね備えたものとし、長時間乗っても疲れ難いものとした。加えてストレッチャーも負担が少ない電動ストレッチャーとして隊員の腰を守り、女性の活動も改善させた。またレールシステムを採用して、運用後の機材の配置変更も容易となっている。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。