ステランティスは11月10日、LGエナジーソリューションと、両社による合弁会社が新たに建設する工場で、バッテリーセルとモジュールを北米向けに生産することで覚書を締結したと発表した。
新工場で生産されるバッテリーは、アメリカ、カナダ、メキシコにあるステランティスの生産拠点において、次世代のPHVやフル電動車などに組付けられ、ステランティス傘下のいずれかのブランド名で販売される。
ちなみに、ステランティスとLGグループとのパートナーシップは2014年まで遡ることができる。当時のフィアット・クライスラー・オートモビルズがミニバンとしては世界初のハイブリッドとなるクライスラー・パシフィカ・ハイブリッドを開発した際、同製品のリチウムイオン電池を供給したのがLG化学だった。その延長線上に位置づけられる今回の合弁事業の発表は、両社の強みを今後も長期にわたって相互提供することを意味している。
ステランティスは2025年までに、電動化とソフトウェア開発に300億ユーロを投資することを公表している。と同時に、総売り上げに占める設備投資と研究開発(R&D)関連への投資効率を、業界平均と比べて3割改善するとしている。
新工場の立地は現在検討中であり、新工場の詳細な内容等も後日公表される。なお、立地の選定は2022年第2四半期までには完了する予定。
また、現時点での合意内容は覚書(MOU)に基づいたものであり、今後両社によって正式な合意がなされ、関係省庁からの正式な承認が得られる見込みだとしている。