オートバックスセブンは10月3日、個人間の中古車売買に、来年4月からプラットフォーマー(基盤を提供する事業者)として本格参入することを発表した。
一般的に中古車は、車両を売りたい人が買取業者や中古車販売業者などに売却、業者間オークションなどを経て一般消費者の手に渡る。そのため、いくつもの業者が介在することとなり、中間コストも大きく、売り手が売却した金額と買い手が購入した金額には大きな乖離が生まれる。
個人間取引においては、消費者同士が契約や決済を行い、モノやサービスを売買。中間業者が介在しないことから中古車市場においても、コスト削減ができる。また、個人間取引では原則として消費税不要なため、売り手はより高く、買い手はより安く売買することができる。
しかしその一方で、車両の安全性や信頼性に関する不安といった課題もある。
オートバックスセブンは、このような市場環境において、特許を取得したオートバックスの車買取査定システム「査定Dr.」を活用し、車を査定することで車両の安全性や信頼性を担保。安心して中古車売買ができるプラットフォームを構築し、個人間の中古車売買をサポートしていく。
さらに、プラットフォームにブロックチェーン(分散台帳/※)技術を活用し、車両の売買情報や査定情報に加え、取引後の走行状況などを更新し、正確な車両の価値を継続的に担保する。
なお、ブロックチェーン技術を活用したプラットフォームおよび中古車売買サービスの開発は、日本アイ・ビー・エムの協力のもと進め、来年4月の本格稼働を目指す。また詳細については、決まり次第告知するとしている。
※)ブロックチェーン:仮想通貨を支える革新的テクノロジーのひとつ。分散型のP2P(Peer to Peer)ネットワークから構成され、管理者を必要としない取引等を実現。ゼロダウンタイムの実現や、システム構築のコスト削減、取引記録の改ざんが非常に困難などの特長がある。