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2024年10月24日【新型車】

アウディ、新型Q7とSQ7をアップデート

坂上 賢治

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Audi Q7

 

プレミアムSUVの力強いデザインディテールをアップデート

 

アウディ ジャパンは10月24日、最大7人乗りで広く上質な室内空間を備えたプレミアムSUV、新型Audi Q7/SQ7を発表。同日より全国のアウディ正規ディーラー(122店舗、現時点)を通じて発売した。

 

フロントセクションとリヤセクションには、2DのAudi ringsをはじめとする新しいCIを採用。インテリアはファーストクラスの居住性を見立てて電動格納式7人乗り3列シートによりゆとりのスペースを提供する。

 

Audi Q7

 

レーザーハイビーム付きHDマトリクスLEDヘッドライトには、ユーザーが4種のライトシグネチャーを選択できる可能なデジタルデイタイムランニングライトを搭載。デジタルOLED(有機EL発光ダイオード)リヤライトは、4種類のライトデザインを選択可能としている(共にオプション)。

 

今回のQ7シリーズは2019年に登場した第2世代を全面的にアップデートしたもの。短いオーバーハングと長いホイールベースは、力強く自信に満ちたプロポーションを際立たせ、8色から選べる多彩なボディカラーとAudi Sport製アルミホイールなどによりアップデートした。

 

なおベースモデルのフロントグリルには、ティアドロップ形状が採用され、S lineおよびAudi SQ7では、L字型のデザインが採用される。これによりAシリーズとは明確に区別された。

 

またグリルの輪郭とポジションがより高くなったヘッドライトの調和により、フロントは新しい印象を与えるようになり、人目を惹く新しいエアインテークと共にAudi Q7の自信に満ちた印象をさ強調させている。

 

一方で装飾的な要素は出来る限り削ぎ落とし、これまで以上にクリアな外観を造り出している。特にS lineには、フロントバンパー、ドアアタッチメントトリム、ディフューザーの一部にコントラストカラーを採用。フロントバンパーのサイドエアインテークを明確にすることでSUVとしての力強さを強調した。

 

対してSQ7には、スポーティな遺伝子が組み込まれており、デザインを一新したアウディのSモデル専用のフロントスポイラー、印象的なリヤディフューザー、左右4 本出しのテールパイプールパイプが特徴的なスタイリングに纏め上げた。

 

シングルフレームグリルには、スポーティなカラーのL字型インレイが配置され、大きなエアインテークにはハニカムグリルが装着されている。更にドアミラーハウジング、シングルフレームのインレイ、サイドエアインテークのエッジ、サイドスカートのインレイは、スポーティなアルミ調仕上げとして、存在感を高めた。

 

なおSQ7のインテリアは、 S のロゴ付きダイナミカ/レザーのスポーツシートやブラックのヘッドライニング、 専用ビューを備えたアウディ バーチャルコックピットプラスなどにより、特別感を演出した。

 

Q7シリーズのインテリアでは、多用途で広々としたスペースが強みで、最大5つのチャイルドシートを装着することも可能だ。2列目3つのシートは、全て前後と背もたれの角度を個別に調整でき、ISOFIX 取り付け装置でチャイルドシートを3つ装着することができる。

 

3列目には左右ともに電動折りたたみシートが装備され、それぞれ独立して床下に格納が可能。大人の乗客にも十分なスペースを確保しつつ、2列目シートとあわせて最大5つのチャイルドシートが装着できる。

 

Audi SQ7

 

オールホイールステアリングでトップクラスの取り回しのよさを実現

 

動力性能面でQ7は、最高出力200kW(272PS)、最大トルク600Nmを発揮する50 TDI V型6気筒 3.0ℓ直噴ディーゼルエンジンと、最高出力250kW(340PS)、最大トルク500Nmを発揮する55 TFSI V型6気筒 3.0ℓ直噴ガソリンエンジンの2タイプを用意。全てのエンジンに8速ティプトロニック、quattroフルタイム4輪駆動を採用している。

 

55 TFSIには、高効率と快適な走行を実現する48V電源とリチウムイオンバッテリー、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)を採用したマイルドハイブリッドシステムを搭載。

 

Audi SQ7には、最高出力373kW(507PS)および最大トルク770Nmを発揮するV型8気筒4.0ℓ TFSI直噴ガソリンエンジンが搭載され、8速ティプトロニックとquattroフルタイム4輪駆動システムが組み合わされた。

 

Audi SQ7

 

0~100km/hを4.1秒で加速し、最高速度は250km/hに電子的に制限される。1-3-7-2-6-5-4-8の点火順序を備えた4リッター直噴V8エンジンは、スポーティで重厚なサウンドを奏でつつも、低中負荷状態および一定の加速条件にて、シリンダーオンデマンドシステムが、燃料噴射および点火を止め、吸気バルブと排気バルブを閉じることで、2番、3番、5番、8番のシリンダーを休止させ高効率性も両立させた。

 

走行性ではAudi SQ7のために用意されたオプションのアドバンストサスペンションパッケージに、より軽快で正確なハンドリングを実現するリヤスポーツディファレンシャルと、凹凸のある路面でボディの動きを軽減したり、コーナリング時にロール角を大幅に減少させ、車両のハンドリングをより正確にする、アクティブスタビライザーが含まれる。またオールホイールステアリングが、Audi SQ8に標準装備される。

 

SQ7には、21インチホイールと285/40タイヤを標準装備。フロントのブラックのブレーキキャリパーには、AudiのSモデルであることを象徴するSロゴが装着されています。オプションでレッドキャリパーも選択可能とした。

 

Audi SQ7

 

最後にQ7のドライビングフィールについては、オプションの(SQ7には標準装備)オールホイールステアリングにより、安全性と快適性がさらに向上させた。このステアリングを搭載した場合、低速では、後輪は前輪とは逆方向に最大5°切れる。これにより、回転半径が0.4m小さくなり、5.3mとなるため、狭い道での取り回しがさらに向上した。

 

一方で高速走行時には、後輪を前輪と同じ方向に切るために、快適性と車線変更時の安定性が向上する。なおQ7ではオールホイールステアリングを単独オプション化することで、求めやすい価格設定も実現させている。

 

価格と主な仕様は以下の通り

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モデル:Audi Q7 50 TDI quattro
エンジン:3.0ℓ V型6気筒ターボチャージャー272PS/600Nm
トランスミッション:8速ティプトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):10,590,000円

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モデル:Audi Q7 50 TDI quattro S line
エンジン:3.0ℓ V型6気筒ターボチャージャー272PS/600Nm
トランスミッション:8速ティプトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):11,150,000円

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モデル:Audi Q7 55 TFSI quattro S line
エンジン:3.0ℓ V型6気筒ターボチャージャー340PS/500Nm
トランスミッション:8速ティプトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):11,350,000円

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モデル:Audi SQ7
エンジン:4.0ℓ V型8気筒ツインターボチャージャー507PS/770Nm
トランスミッション:8速ティプトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):14,900,000円

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。