アウディは6月24日(ドイツ本国発表時6月22日)、同社のドゥスマンCEOが「ベルリン気候カンファレンス」において、アウディは2026年以降に導入する新型モデルのすべてを電気自動車(EV)にすると発表したと伝えた。エンジン車の生産については2033年までに段階的に終了するとのことだ。また同社では、遅くとも2050 年までにCO2排出量を正味ゼロにすることを目指すとしている。
続けて、ドゥスマン氏は以下のようにコメントしている。
「私たちの強みである革新的な技術をもって、アウディは持続可能でカーボンニュートラルなパーソナルモビリティを提供します。これは、規制によって訪れる変化ではありません。私たちは、テクノロジーとイノベーションによってこれを達成できると確信しています」
アウディでは電気自動車のモデルラインナップを大幅に拡大。今年、新型e-tron GT、RS e-tron GT、Q4 e-tron、Q4 Sportback e-tronが発表されたが、これは、新たに発表された内燃エンジン搭載車の数を上回っている。2025年までに、アウディブランドは、20以上の電気自動車をラインナップすることを目指しており、このことについてドゥスマン氏は「このロードマップによって、私たちは、電動化の時代に断固たる決意をもって移行するための道筋を明確にし、アウディは用意ができていることを表明します」とした。
充電インフラの拡充および再生可能エネルギー源による電力供給の強化も、eモビリティの拡大と社会への浸透にとって重要な要素といえる。アウディではつい先日、充電ステーションの予約システムと待合ラウンジを備えた独自のプレミアム充電ソリューション、アウディ チャージング ハブのパイロットプロジェクトを発表したばかり。さらに、再生可能エネルギー源の拡大を促進するため、電力会社と提携している。
一方で、エンジン車生産終了の具体的なタイミングについて、アウディでは最終的にはカスタマーの意向および法律の要件に従って決定されるとしている。またアウディは、2033年以降も中国でのエンジン車の需要は続くと予想しており、そのため、中国では現地で生産された内燃エンジン搭載車が供給される可能性があるという。
もちろんアウディは内燃エンジンの開発にも全力を尽くしており、最終的な生産終了に至るまで、既存の世代をさらに改善して、より高い効率を達成することを目標としている。ドゥスマン氏によると「アウディ最後の内燃エンジンは、過去最高のものになることを断言できます」とのことだ。