Audi Sportは2022年9月、新型Audi RS Q e-tron E2の大規模なテストをモロッコで行い、来るべきラリーレイド参戦に備えて順調に準備を進めている。( 坂上 賢治 )
マティアス エクストローム / エミール ベリークヴィスト、ステファン ペテランセル / エドゥアール ブーランジェ、カルロス サインツ / ルーカス クルスの6人のドライバーとコドライバー全員が、厳しいコンディションの中で、第2世代へ進化した車両のパフォーマンスを確認した。
トラックオペレーションズのプロジェクトリーダー、アルナウ ニウボ ボッシュ氏は、「私たちの計画は、ドライバー/コドライバーの各ペアが、テスト車両でそれぞれ3日間走行。
合計で9日間のテストを行うことでした。その主な目的は2つあります。ひとつ目はダカールラリーに向けて第2世代のモデルを進化させる事。2つ目は、各チームに新しい車両に慣れて貰う事です。
軽量化により、サスペンションセットアップに新たな可能性が生まれたため、そのメリットを活用したいと考えています。いずれも全て順調に進んでおり、システムを含めた電気駆動も1年前のテストよりもスムーズに機能しています」と話す。
Audi Sportビークル オペレーションズの責任者、ウヴェ ブリューリング氏は、「チームと共に、非常に厳しいコンディションの中でテストを実施しました。40℃に近い極端な気温の中では、車両だけでなく乗員も限界に追い込まれます。
更に気温だけでなくテストコースも非常に過酷で車両にも大きな負担が掛かります。しかし今回のテストで車両が走行不能に陥る事はなく、発生したのは修理が可能なマイナートラブルだけでした」とプロトタイプの軽量化に驚きの声を上げたと言う。
結果、Audi Sportはモロッコで実施された9日間のテストで合計4,218キロメートルを走破。既に行われたヨーロッパでのテストと合わせると、その総走行距離は6,424キロメートルに達する。
しかし、チームは休むことなくマティアス エクストローム / エミール ベリークヴィスト、ステファン ペテランセル / エドゥアール ブーランジェ、カルロス サインツ / ルーカス クルスは、10月1日から6日までモロッコ南西部で開催されるモロッコラリーに参戦。その変化に富んだ地形はダカールラリーの準備には理想的な舞台になると結んでいる。