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2025年2月19日【新型車】

アウディ、S3/RS3を刷新 パワーユニットに変化

坂上 賢治

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Audi RS3

 

アウディ ジャパンは2月19日、アウディのプレミアムコンパクト ハッチバック/セダンAudi A3 Sportback / Sedanシリーズの高性能スポーツグレードAudi S3 / Audi RS 3を大幅にアップデートした。販売は同日より全国のアウディ正規ディーラー(123店舗、現時点)を通じて行われる。

 

Audi A3シリーズは、プレミアムコンパクトと呼ばれる新しいクラスを確立したハッチバック/セダンモデル。今発表のAudi S3 / Audi RS 3は、昨年12月に大幅にアップデートしたAudi A3シリーズをベースとしている。

 

Audi S3

 

まずAudi S3では、出力の向上、トルクスプリッターの採用等により、パフォーマンスとハンドリング等が改良された。エクステリアは、専用のパターンにL字型のデザインエレメントを施したシングルフレームグリル、大型のエアインテークを備えたフロントバンパーによるフロントデザイン、専用デザインのディフューザー、左右4 本出しパフォーマンスエキゾーストシステムを採用してスポーティな印象を高めた。また、ブラックを基調としたインテリアは、パーシャルレザーのスポーツシートが標準装備で、プレミアムスポーツモデルであることを主張している。

 

Audi S3

 

一方のAudi S3は今回のアップデートで、最高出力245kW(333PS)、最大トルク420Nmを達成する2.0 TFSI エンジンを搭載し、7速Sトロニックとquattro を組み合わせた。更にAudi RS 3に採用されていたトルクスプリッターをAudi S3にも装着しており、リヤアクスル左右のトルク配分を自在にコントロールすることにより、アンダーステアを防いで俊敏なコーナリングを実現している。またAudi S3のサスペンションは、標準モデルに比べて10mm低くなった。更にオプションでダンピングコントロールサスペンションを選ぶことも可能としている。

 

Audi RS3

 

続いてAudi RS 3は、コ今回のアップグレードでスポーティさが増した。エクステリアはAudi Sport製のマットブラック5Yスポークデザインアルミホイール、RS専用デザインの前後バンパーや、新たにダイヤモンドパターンを採用したシングルフレームグリル、フロントフェンダー直後の大型エアアウトレットなどによりダイナミックな印象を際だたせている。

 

また左右2本出しの楕円形テールパイプに加えて、縦型のサイドリフレクターとリヤディフューザー中央のリフレクターなどにより個性的なリヤビューも演出した。

 

Audi RS3

 

インテリアは、ファイナッパレザーのスポーツシートや、上下をフラットとしたダブルフラットシェイプデザインのステアリングホイール、RSモードに素早く切り替え可能なサテライトスイッチ、RS専用ディスプレイモードを備えたアウディ バーチャルコックピットプラスなどにより、スポーティさとプレミアム性を強めた。

 

なおエンジンは、独特のファイアリングオーダー(点火順序)により、アウディ伝統の5気筒エンジンの深みのあるサウンドを特徴とする2.5 TFSIを搭載した。最高出力は294kW(400PS)、最大トルク500Nmを発揮し、0-100km/hを3.8秒(欧州計測値)で加速、最高速度は280km/hに達する。駆動系ではRS専用にチューニングされたトルクスプリッターが備わるquattroを採用している。

 

Audi RS3

 

Audi RS 3のサスペンションも標準モデルに比べて15mmローダウンしており、改良されたサスペンションコントロールとともに、より高いコーナリング速度を高めた。アウディドライブセレクトには、リヤ外輪に100%のトルクを配分して、ドリフトを容易にする「RSトルクリヤ」と、セミスリックタイヤに対応してサーキット走行に最適化した「RSパフォーマンス」モードを用意した。

 

「RSトルクリヤ」ではステアリング操作により、容易にオーバーステアを誘発できるようになった。なお、アップデートされたAudi RS 3は、ニュルブルクリンク 北コースでコンパクトカークラス最速の7分33.123秒のラップタイムレコードホルダー(発表時点)となっている。

 

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モデル:S3 Sportback
エンジン:2.0ℓ直列4気筒DOHC ガソリン ターボ 333PS/420Nm
トランスミッション:7速Sトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):7,560,000円

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モデル:S3 Sedan
エンジン:2.0ℓ直列4気筒DOHC ガソリン ターボ 333PS/420Nm
トランスミッション:7速Sトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):7,710,000円

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モデル:RS 3 Sportback
エンジン:2.5ℓ直列5気筒DOHC ガソリン ターボ 400PS/500Nm
トランスミッション:7速Sトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):9,060,000円

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モデル:RS 3 Sedan
エンジン:2.5ℓ直列5気筒DOHC ガソリン ターボ 400PS/500Nm
トランスミッション:7速Sトロニック
駆動方式:quattro
ステアリング:右
車両本体価格(税込):9,250,000円

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。