アウディは6月30日、同社のEVブランドAudi e-tron GTについて、日本仕様の e-tron GTが航続距離(一充電走行距離)534km(WLTCモード)を実現したと伝えた。
新世代のアウディEVを牽引するAudi e-tron GTは、すでに2月9日にワールドプレミアを、4月6日には日本初公開を済ませている。欧州27の国々では今年3月より販売開始、日本でも全国52のe-tronディーラーが主催するロードショーが開催中であり、ともに非常に好調な受注状況とのことだ。
Audi e-tron GT quattroとRS e-tron GTは、伝統的なグランツーリスモのコンセプトを再解釈した4ドアクーペ。前後アクスルにひとつずつ備わる強力な電気モーターが、パワフルな電動四輪駆動を実現しているという。
日本仕様のボディサイズは全長4990mm、全幅1965mm、全高1415mm(RS e-tron GTは1395mm)、ホイールベースは2900mm。車両重量はe-tron GTが2280kg、RS e-tron GTが2320kg。
e-tron GTのアウトプットは390kW(530PS)の最高出力と640Nmの最大トルクで、RS e-tron GTでは、それぞれ475kW(645PS)と830Nmを発揮。容量84kWh(ネット値。グロスでは93.4kWh)のリチウムイオンバッテリーは、534kmの航続距離(WLTCによる日本認証値。e-tron GT、RS e-tron GTともに)を実現した。アウディでは、Audi e-tron GT quattroとRS e-tron GTについて、日常的な使用と長距離旅行を両立する存在だとしている。
RS e-tron GTは、シャシーに、3チャンバー式アダプティブ・エアサスペンションを標準装着し、0~100km/hを3.3秒で、最高速度は250km/hに達する。RS e-tron GTにはオプションでオールホールステアリングが用意されており、これを装着した場合、市街地での取り回し性と高速安定性を両立し、最小回転半径はノーマルの5.5mから5.2mへと小さくなるという。
また、e-tron GT quattroの標準サスペンションはダンピングコントロール付きコイルスプリング。PETボトルのリサイクルマテリアルを使用したシート地は、サステナビリティを大切にするアウディにとって意義のある装備といえる。この“レザーフリーパッケージ”はRS e-tron GT、e-tron GTともにオプションで用意されている。
e-tron GT/RS e-tron GTは補助金も利用可能。40万円の令和3年度CEV補助金、80万円の令和2年度第3次補正予算CEV補助金が得られ、また減税効果は環境性能割、重量税、自動車税の合計で、e-tron GTでは約40万円、RS e-tron GTで約50万円だという。
なお、AUDI AGは、e-tron、e-tron Sportback、e-tron GTと、矢継ぎ早に発売してきたが、2025年までに20車種以上の電気自動車を発売予定。アウディでは、今秋のe-tron GTデリバリー開始や、Q4 e-tronの導入へ向け、国内のe-tron店舗数拡大を目指すなどEV環境のさらなる整備を計画中としている。