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2024年7月17日【新型車】

アウディ、Q8モデルに2つの新しいRSを導入

坂上 賢治

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新しいアウディRS Q8およびRS Q8 performanceは今年6月に発売される

 

アウディは、Audi Q8モデルシリーズを充実させ、2つの新しいRS Q8を導入する。その内訳は441 kW(600 PS)の新しいAudi RS Q8と、パワーが471 kW(640 PS)に増強されたAudi Sport GmbH史上最も強力な市販ガソリンモデルとなるAudi RS Q8 performanceとなる。

 

これらのモデルは、最適化されたセルフロッキングセンターディファレンシャルによるドライビングダイナミクスを提案しながら日常の使用にも適したディメンションとしている。

 

 

Audi RS Q8およびRS Q8 performanceの外観は、アップグレードされたQ8からヒントを得たもの。新しい装備パッケージにより、カスタマイズの自由度が向上。この新しいアウディRS Q8およびRS Q8 performanceは今年6月に発売される。

 

Audi RS Q8およびperformanceバージョンをシリーズのトップモデルに

 

Audi Sport GmbHは、高性能SUVである新型Audi RS Q8およびRS Q8 performanceの運動性能の向上に注力した。新しいフロントエプロンは、特徴的なハニカム構造と共にハイグロスブラックのブレード(RS Q8 performance ではマットグレー)を備えており、Audi RS Q8およびperformanceバージョンをシリーズのトップモデルとして明確に識別された。

 

 

大型のシングルフレームグリルは、各ハニカムセルが3次元的にデザインされた新たなデザインのハニカム構造となっている。またリヤセクションも、これらのモデルをシリーズのトップに位置づける要素とした。

 

2本の楕円形のテールパイプは、RSモデルで初めて取り入れた。Audi Sport GmbHは、テールパイプの間にリフレクターでセンターが分割されたディフューザーを配置した。

 

新開発の軽量エキゾーストシステムは、よりスポーティなサウンドを奏でる

 

新しいAudi RS Q8は、441 kW(600 PS)の出力と800 Nmのトルク(2,200~4,500 rpm)を持ち、印象的な性能を発揮する。

 

 

このツインターボチャージャー付き8気筒エンジン搭載車のAudi RS Q8は0-100 km/h加速3.8秒。標準では電子制御により最高速度は250 km/hとなっており、更なるオプション追加で280km/hに。更に希望すれば最大305 km/hに引き上げることも可能となっている。

 

一方、471 kW(640 PS)の出力と850 Nmのトルクを持つAudi RS Q8 performanceは、0-100 km/h加速3.6秒。同車搭載の8気筒エンジンは、Audi RS Q8の市販モデルの中で最も高い出力を持たせており、Audi Sport GmbH史上でも最も強力な市販ガソリンエンジンとなる。

 

新開発の軽量エキゾーストシステムにより、Audi RS Q8 performanceの出力は向上。よりスポーティなサウンドを奏でる。光沢のある黒いテールパイプが特徴的なオプションのRSスポーツエキゾーストシステムに換装することで、より力強いサウンド体験も提供できる。

 

 

最大限の運転の楽しさを提供するドライビングダイナミクス

 

これらのラインナップについてAudi Sport GmbHマネージングディレクターのロルフ ミヒェル氏(Rolf Michl)は、「新しいAudi RS Q8 performanceとRS Q8は、スポーティさとエレガンスを体現しており、Q8シリーズのトップモデルは、パフォーマンスへの情熱、誇り、日常使用の適合性を組み合わせ、刺激的な体験を提供します。

 

新しいAudi RS Q8の両モデルは、Audi Sport GmbHにより標準装備としてフルタイムquattro四輪駆動システムを8速ティプトロニックと組み合わせています。この完全機械式センターディファレンシャルは、そのコンパクトで軽量なデザインにより、エンジンパワーを前後の車軸に40:60の比率で分配します。

 

またスリップが発生した場合、駆動トルクの70%までを前輪に、85%までを後輪に伝えることができます。これにより、さらに正確なコーナリング、少ないアンダーステア、そしてより正確なターンインが実現されます。

 

RS専用のアダプティブエアサスペンションスポーツが標準装備された

 

スポーティさと快適さの理想的なバランスを実現するため、Audi RS Q8およびRS Q8 performanceには、RS専用にチューニングされたアダプティブエアサスペンションスポーツが標準装備されています。制御されたダンピングを備えるこのサスペンションは、両モデルの車高を最大90ミリメートルの範囲で可変します。

 

 

オプションとして、両モデルに電動アクティブロールスタビライゼーション(eAWS)を提供します。これにより、ボディ横方向の動きが大幅に最小限に抑えられます。二つに分かれたスタビライザーの間にコンパクトな電動モーターを配置し、両軸に接続しています。RS Q8が直進する時、二つのスタビライザーが分かれ、凸凹した道での車体の動きを減少させます。また車がコーナリングする際には、電動モーターがスタビライザーを互いに逆方向に回転させ、横方向の傾きを顕著に減少させます。

 

48VのリチウムイオンバッテリーがeAWSに電力を供給し、このコンパクトで軽量なエネルギーストレージユニットは、短時間で高電流を吸収および放出可能で、それぞれ最大1.5キロワットの電力を2つの電動モーターに供給します。

 

更にAudi RS Q8のオプションであるダイナミックパッケージプラスは、より高いパフォーマンスを提供し、最高速度を305 km/hに引き上げます。追加コンポーネントには、電動アクティブロールスタビライゼーション、quattroスポーツディファレンシャル、そしてRSセラミックブレーキシステム(RS Q8 performanceでは標準装備)が含まれます。

 

 

シリーズのトップモデルには新しいライティングテクノロジーも搭載

 

標準装備のオールホイールステアリングは、高トルクの電動スピンドルドライブにより、俊敏性と安定性に寄与します。素早い車線変更時には、後輪が前輪とは同方向に最大1.5度回転します。低速時には、後輪が前輪とは逆方向に最大5度回転し、それにより回転半径が縮小されます。

 

またAudi Q8のプロダクトアップグレードと同様に、シリーズの最強モデルにはマトリクスLEDヘッドライトが使用されています。オプションとして、Audiレーザーライトを追加したHDマトリクスLEDヘッドライトもオプション装着可能です。

 

ダークベゼルが、トップモデルをベースモデルと視覚的に区別します。Audiレーザーライトは、通常のハイビームよりもはるかに広い範囲を照射して、もう一つのハイビームとして機能します。

 

5種類のデジタルデイタイムランニングライトシグネチャーが、印象的な表情を演出します。シグネチャーはMMIを通じて選択でき、RS Q8専用のチェッカーフラッグデザインも含まれています。

 

Audi RS Q8として初めて、5つのデジタルライトシグネチャーを特徴とする、大部分がデジタル化されたOLEDリヤライトが使用されています。アシスタンスシステムと連動した近接表示機能が、道路の安全性を向上します。

 

 

車体色と装備の組み合わせも個々のリクエストに応えられるものに

 

新しいAudi RS Q8およびRS Q8 performanceの外観には、サヒールゴールド、アスカリブルー、チリレッドの3つのメタリックオプションを含む、多様な新しいボディカラーが用意されています。標準カラーに加え、Audi exclusiveがお客様一人ひとりの仕上げリクエストに応えます。

 

Audi RS Q8とRS Q8 performanceの外観は、標準カラーの違いと多くの外装部品の素材の違いによって識別できます。RS Q8では、ドアミラー、フロントスポイラーエレメント、ウィンドウとリヤディフューザーのトリムはすべてブラックですが、performanceバージョンでは、ドアミラー、フロントスポイラーエレメント、リヤディフューザーがマットグレーで、その他の装備はすべてハイグロスブラックです。

 

Audi Sport GmbHが準備したRS Q8 performance用の追加パッケージでは、上述のRS Q8の標準アイテムが、すべてマットカーボンまたはハイグロスブラックで提供されます。新しいオプションの23インチ6-Yスポークデザインアルミホイールは295/35タイヤを装着し、アップグレードしたRS Q8は、Audi Q8シリーズの標準モデルとは明らかに異なる外観をもちます。

 

メタリックブラック、マットネオジムゴールド、バーニッシュドシルクマットグレー、バーニッシュドメタリックブラックでも選択可能です。シリーズトップの両モデルには、22インチ10スポークアルミホイール(295/40)が標準装備されています。

 

ホイールの背後には、ベンチレーテッドブレーキディスク(フロント420mm、リヤ370mm)を備えたRSブレーキシステムがあります。ブレーキキャリパーは標準ではブラックですが、オプションではレッド仕上げとなり、前後にRSのロゴが入ります」と述べている。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。