アウディ ジャパンは4月21日、Audi A3シリーズをフルモデルチェンジし、受注を開始。全国のアウディ正規ディーラー(124店舗、現時点)を通じて、5月18日より発売すると発表した。
また、40 TFSIモデルは、2021年秋の発売を予定している。
Audi A3シリーズは、プレミアムコンパクトのパイオニアとして、世界最大のマーケットであるコンパクトセグメントにおいて高い人気を誇るハッチバック/セダンモデル。先代の第3世代モデルは、2013年よりAudi A3 Sportbackを、2014年にはAudi A3 Sedanを国内導入している。
第4世代となる新型は、スポーティなデザイン、高効率化されたエンジンと洗練されたサスペンション、よりデジタル化した操作系やディスプレイ、さらに高機能になったインフォテイメントシステムやドライバーアシスタンスシステムと、全方位で進化しているという。
また、新たなグレード構成を、ベース / advanced / S line としている。
エクステリアデザインは、低くワイドなシングルフレームとフロントエンドの大型エアインテークやエッジの効いたLEDヘッドライトを採用している。ヘッドライトからリヤライトへとつながるショルダーラインに加えて、「Audi quattro」をイメージしたブリスターフェンダー、彫刻的な凹面形状のドアパネルが、力強いサイドビューを形成。立体的なデザインのリヤコンビネーションライトやフロントバンパーのエアインテークをモチーフに採り入れたリヤバンパーが、ワイド&ローのプロポーションを強調する。
またセダンでは、スポイラー形状のトランクリッドエンドを採用。さらに、パネルによって覆われたアンダーボディ、エアロダイナミクスが改善されたエクステリアミラー、ブレーキの冷却機能により空気抵抗が減少しており、SportbackのCd値は0.28、Sedanは0.25となる。
新型Audi A3 Sportbackのボディサイズは、従来モデル比で全長は+20mmの4,345mm(advancedの値)、全幅は+30mmの1,815mm。積載容量は380ℓ(最大1200ℓ)となっている。新型Audi A3 Sedanでは、先代モデルと比較して、全長は+30mmで4,495mm(advancedの値)となった。積載容量は425ℓ。
さらに新型A3では、横置きエンジン用プラットフォーム「MQB」を採用している。キャビン骨格など、ボディの30%(重量比率)に熱間成型スチールを採用することで、高いボディ剛性と軽量化、優れた安全性を実現した。
インテリアには、センターコンソールを運転席側に向けたドライバーオリエンテッドなコックピットデザインを採用。コンパクトな新形状のシフトスイッチを採用している。リリースボタンを廃したことで、前後への単純な動作でシフト操作を可能にした。
またサステイナブルな取り組みの一環として、S lineの標準シートのクロス部分に、リサイクルペットボトルを原料とした素材を採用。1台分のA3のシートで、1.5ℓ容量のペットボトル換算で最大45本分をリサイクルして使用している。
さらにフロアカーペットなどにもペットボトル62本分がリサイクル利用されているほか、断熱材や吸収材、ラゲージコンパートメントのサイドパネル、積載フロア、マットなどといった、インテリア以外のコンポーネントにもリサイクル原料が使用されている。
メーターパネルには10.25インチの高解像度液晶ディスプレイに、メーター類をはじめ、DIS(ドライバーインフォメーションシステム)や、地図表示などの機能を統合したアウディバーチャルコックピットをオプションで設定。インフォテイメントとしては、最新の10.1インチのタッチスクリーン式「MIB3」MMIナビゲーションシステムを搭載した。
パワートレインは、30 TFSIは最高出力110ps、最大トルク200Nmを発揮する1.0 TFSI エンジンを搭載。日本へ市場導入されるプレミアムコンパクトセグメントでは初めて、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)と48Vリチウムイオンバッテリーを用いたマイルドハイブリッドドライブシステムを組み合わせることで、低燃費化を図るとともに、加速時にはモーターによるアシストによって走行性能を高めている。
一方、40 TFSIモデルは、140kW(190ps)/320Nmを発生する2.0TFSIエンジンを搭載し、quattro四輪駆動システムと組み合わせられる。
トランスミッションは両エンジンともに高効率かつ素早い変速を可能にする7速Sトロニックを搭載。サスペンションは30 TFSIは前:後がマクファーソンストラット式:トーションビーム式、40 TFSIはマクファーソンストラット式:ウィッシュボーン式の組み合わせとなる。
また最新の安全技術とアシスタンスシステムを採用している。従来のアダプティブクルーズコントロールやアクティブレーンアシスト、トラフィックジャムアシストを統合した、アダプティブクルーズアシストをオプションとして用意。前走車の追従機能に加えて、車線からのはみ出しを自動で修正する車線維持機能を採用した。
Sモデルである、Audi S3 Sportback / Sedanは、ボンネットの先端に往年のAudi quattroを彷彿とさせるデザインのスリットを備えている。さらにハニカムパターンのシングルフレームグリルや大型のエアインテークを備えたフロントバンパー、黒を基調としたスポーツシートなど、プレミアムスポーツの雰囲気を強調。12.3インチのバーチャルコックピットプラスが標準装備されている。
2.0TFSIエンジンは最大1.8barの過給圧(相対圧)のターボチャージャーと350barの燃料噴射を備え、最高出力310ps、最大トルク400Nmを発揮、トランスミッションは7速Sトロニックで、電子制御式油圧多板クラッチを用いたquattroを組み合わせている。サスペンションは、フロント:マクファーソンストラット式、リア:ウィッシュボーン式で、ベースモデルに比べて車高を15mm低く設定している。
ラゲッジルームの容量はスポーツバックが380ℓ、セダンが425ℓだが、スポーツバックではリアシートを倒すと1,145ℓまで拡大する。
新型Audi A3 Sportback/Sedanのエクステリアカラーには、アトールブルーメタリック、マンハッタングレーメタリック、パイソンイエローメタリック、ターボブルーの4色を新規設定している(アトールブルーとマンハッタングレーはベースとadvanced専用、ターボブルーはS lineとS3専用色)。
また、新型モデルの導入を記念して1st editionが用意された。A3 30 TFSI advancedをベースに装備を充実したモデルをSportbackとSedanそれぞれ375台と125台、S3 Sportbackを125台発売。税込価格は、A3 Sportbackが4,530,000円、A3 Sedanが4,720,000円、S3 Sportbackが7,110,000円となる。
■車両本体価格