アウディは、9月18日に発表した同社初のEV量産車e-tron(イートロン)を皮切りに、今後追加するモデルにアマゾンが提供するAIアシスタントのAmazon Alexa(アマゾン・アレクサ)を搭載することを明らかにした。
Amazon Alexaは、アマゾンが開発したAIアシスタントで、同社販売するスマートスピーカーAmazon Echo(アマゾン エコー)等に搭載。音声による様々なガイダンスやサービスが特徴のプラットフォームだ。
今回、アウディが発表したe-tronにもこれを搭載。
従来から同社が採用するナビゲーションシステムのMMIと統合することで、ドライバーは自宅やAlexa対応デバイスで利用しているのと同じ機能やサービスに、e-tronの車内からアクセスすることが可能だ。
これにより、Audible(オーディブル)、Amazon Music(アマゾンミュージック)、TuneIn(チューンイン)などを経由して、ニュース、天気、スポーツの結果を確認したり、食料品を注文したり、予定リストにスケジュールを追加したり、音楽やオーディオブックをストリーミング再生したりすることができる。
しかも、車両自体が端末的な役割となるため、スマオートフォンのアプリを使ったり、携帯電話とクルマをペアリングすることも不要だ。
クルマとAmazonアカウントをリンクさせ、機能を起動するためのキーワードである「Alexa」と発話するだけで、MMIシステムのLTEモジュールが車載システムを介して接続を確立し、Amazonのサーバーにクエリを送信。
コンテンツと情報は、クルマのオーディオシステムを通じて再生されるようになる。
アウディは、2017年後半以降、数多くのモデルで、Audi connectサービスの一環として、myAudiアプリを経由したAmazon Musicのストリーミングサービスを提供。従来からアマゾンのサービスを活用していた。
その意味で今回のAlexaの採用は、その共同プロジェクトの範囲をさらに拡大したものだといえる。
同社では今後、北米およびほとんどのヨーロッパ諸国において、追加のモデルにAlexaを統合し、新たなユーザーエクスペリエンスを開拓していく方針だ。