独・アウディAGは、11月28日、米国で開催されるロサンゼルスモーターショー2018(現地11月30日〜12月9日)において、4ドアクーペの新型EVモデル「e-tron GTコンセプト(e-tron GT concept)」を世界初公開することを発表した。
e-tron GTコンセプトは、2018年9月より既に生産が開始されているe-tron SUV、2019年に登場予定のe-tron Sportbackに続く3番目の同社EVモデルだ。
同じフォルクスワーゲングループのポルシェと共同開発したモデルで、フラットなフロアアーキテクチャーを備え、エキサイティングなプロポーションと低い重心を特徴としている。
最高出力は434 kW(590 hp)で、スポーツカーに匹敵するパフォーマンスを発揮。
駆動モーターは前後に装備し、いずれの電動モーターも永久磁石式同期電動機(PMモーター)を採用。駆動トルクは、トルクベクタリング付きquattroフルタイム4WDシステムを介し4輪へ伝達され、ダイナミックなスポーツモデルにふさわしい性能を実現するという。
同社では、将来的にこのモデルは、0~100km/hを約3.5秒で加速し、200km/hにはわずか12秒で到達する性能を持たせ、航続距離を最大化するために、最高速度はあえて240km/hに制限する予定だという。
航続距離は、新しいWLTPモードで400km以上。駆動モーター用のリチウムイオンバッテリーは90kWh以上の容量を搭載する予定。
充電は左側フロントフェンダーのフラップ内に充電用のケーブルを接続するか、アウディワイヤレスチャージングによる非接触充電といった複数の方式が可能だ。
非接触充電の場合は、クルマを駐車するフロアに1次コイルを備えた充電パッドを施設して、電源に接続。交流電流の磁場により、空間を隔てて、車両のフロアに設置された2次コイルに交流電圧が発生するシステムを採用。充電出力が11kWの場合、一晩でフル充電が可能だ。
また、800Vの充電システムに対応するこのモデルは、充電ケーブルを使えば充電時間を大幅に短縮することが可能。バッテリーを80%まで充電するのに必要な時間はわずか約20分で、充電後は再び320km以上の距離を走行することがでる。加えて、800V以下のより低い電圧で充電することも可能なため、あらゆる充電ステーションを利用することができる。
このコンセプトカーを量産モデルへと移行する作業は、アウディのハイパフォーマンスモデルを開発している子会社、Audi Sport GmbHが担当。量産車の市場投入は約2年後(2020年頃)の予定だ。