アウディ ジャパンは5月6日、5月3日(月)、4日(火)の両日、富士スピードウェイ(静岡県)で開催された、2021 SUPER GT第2戦となる「FUJI GT 500km RACE」の結果を発表した。
同社は、Audi R8 LMSで2021年シーズンのSUPER GT GT300クラスに参戦するカスタマー(プライベート)チームをサポートしている。
アウディ ジャパンとパートナーシップ契約を締結しているHitotsuyama racingは、Audi Team Hitotsuyama(アウディ チーム ヒトツヤマ)として、SUPER GT GT300クラスに参戦。今シーズンのAドライバーは、2020年から引き続き川端 伸太朗選手、そしてBドライバーには、昨年Audi Team HitotsuyamaよりAudi RS 3 LMSで参戦したTCRジャパンシリーズで、ドライバーズタイトルを獲得した篠原 拓朗選手を起用。昨年同様ヨコハマタイヤを装着する。
また、今シーズンはチームルマンが、本山 哲氏とのジョイントプロジェクトとして、新チームTeam LeMans with MOTOYAMA Racingを立ち上げ、Audi R8 LMSによりGT300クラスに参戦。Aドライバーは、本山 哲選手自身が務め、2018年にGT500から引退して以来、SUPER GTへの復帰を果たしている。Bドライバーには、全日本F3選手権や全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権で活躍した期待の若手、片山 義章選手を起用。ヨコハマタイヤを装着する。
土曜日の予選は、好天に恵まれドライコンディションでスタート。参加車両が29台と多いGT300クラスの予選は、A組、B組の2つに分かれてQ1を行い、各グループ上位8台がQ2へと進出するノックダウン方式を採用している。今大会、#21 Audi Team HitotsuyamaはA組、 #6 Team LeMans with MOTOYAMA Racing はB組に分かれ、#21は川端選手が、#6は片山選手がQ1を担当した。#21 Audi Team Hitotsuyamaはエンジントラブルに見舞われてタイムが伸びずQ1 を敗退。決勝レースは最後尾の29位から巻き返しを図る展開となった。#6の片山選手はQ1突破までコンマ数秒にまで迫るも、あと一歩及ばず予選総合では19位となった。
日曜日午後2時30分、前日に続き快晴のもと決勝レースがスタート。今大会は通常は300kmで争われるSUPER GTにおいて、500kmを走行する長丁場のレースのため、ドライバー交替を2度行う必要があり、チーム戦略も重要な鍵となる。
#21 Audi Team Hitotsuyamaのスタートドライバーは、川端選手がつとめた。オープニングラップでポジションを2つ上げるなど、スタート直後の混乱の中を着実に走行。21周を終えた段階でピットインし篠原選手へと、チームは早めのドライバー交替を行う戦略をとった。篠原選手もミスなくおよそ40周をラップし、ふたたび川端選手へとバトンをつなぐ。残りおよそ40周を粘り強く走り続け、予選から12ポジションをアップし、17位でのフィニッシュとなった。
#6 Team LeMans with MOTOYAMA Racingはスタートドライバーを片山選手がつとめた。第1スティントでは序盤ではポジションを落とすシーンもあったが、後半は安定したラップを重ね41周を終えたところで、本山選手にバトンタッチ。本山選手はさすがのベテランらしく好タイムを記録しながらおよそ37周を走り終え、最終スティントを片山選手に託す。周回を重ねる毎にラップタイムをあげ、この日のAudi R8 LMS勢のベストタイムを更新。23位完走となった。
次戦、SUPER GT第3戦は、5月29日(土)〜30日(日)、鈴鹿サーキットにて開催予定だ。
#21 Audi Team Hitotsuyama チーム代表 一ツ山 亮次氏のコメント
「土曜日の練習走行からエンジンに課題をかかえ、解決することができないまま予選を迎えることになりました。決勝は最後尾からのスタートということもあり、燃費から逆算をして第1スティントを短くとる戦略をとりました。ピット作業も順調でしたが、レース全体を通しては上位に及ばずポイントをとるのは難しい展開でした。次は昨年優勝した鈴鹿ですし、課題を解決してポイントを狙っていきたいと思います」
#21 Audi Team Hitotsuyama 川端 伸太朗選手のコメント
「予選は思わしくなかったのですが、メカニックが遅くまで作業してくれたおかげで、決勝レースを走ることができました。まわりのチームが速くなっているだけに、次戦までに改善策を見出して、我々もレベルアップしてポイント争いにからんでいきたいと思っています」
#21 Audi Team Hitotsuyama 篠原 拓朗選手のコメント
「チームの地元のサーキットということでポイントを持ち帰りたい気持ちは強かったのですが、ラップタイムがライバルに対して及んでおらず、そこをしっかり改善していく必要があります。次の鈴鹿は、Audi R8では初走行なのですが、Audi RS 3 LMSで参戦したTCRジャパンシリーズでは優勝経験もあるので、とても楽しみにしています」
#6 Team LeMans with MOTOYAMA Racing 本山 哲選手のコメント
「開幕戦でみえてきたマシンやチームの課題が少し改善されて、成果が感じられるレースでした。ライバルとの比較ではまだまだ難しい部分もありますが、まずはAudi R8とヨコハマタイヤの組み合わせによるベストなパフォーマンスを発揮して、予選Q1突破、そして決勝レースでのポイント獲得が次のレース以降の目標としてあります。レースごとに目標とテーマを設定して、次につなげていきます」
#6 Team LeMans with MOTOYAMA Racing 片山 義章選手のコメント
「チームがマシンを仕上げてくれて、自分自身もチームミーティングやシミュレーターでのトレーニングをこなしてきたことで、Audi R8にも慣れてきた感触はあります。今日の第3スティントでは攻めてやるぞという強い気持ちでのぞんで、タイムを出すことができたのは良かったと思います。次の鈴鹿はAudi R8にあったコースと聞いていますし、僕自身速いコーナーが好きなので楽しみにしています」