アルプスアルパインは8月23日、レンタカー事業者向けに、通信型ドライブレコーダー連動の「位置情報管理システム」を開発したことを発表した。
昨今、若年層を中心とした車を所有しない世帯の増加や、新型コロナウィルスの影響を考慮した公共交通機関の利用回避などにより、レンタカー利用が増加傾向にある。その一方で、レンタカー事業者は、連絡無しの車両返却遅れの多発や、そもそも車両が返却されないケースの対応に課題を抱えてた。
これら課題解決に貢献すべく、アルプスアルパインでは、車両の位置測位アプリケーションが搭載された、カーナビゲーション機能も併載の専用車載デバイス、および測位した情報を一元管理する位置情報管理コンソールを開発。レンタカー事業者の車両管理効率の向上やレンタカー利用者の返却遅延防止に貢献する「位置情報管理システム」として、2020年10月よりパッケージ販売してきた。
システムのさらなる拡販にあたり、今回、専用車載デバイスのほかに、需要の高まるドライブレコーダーと連動した「位置情報管理システム」を開発し、バラエティ追加した。
専用のドライブレコーダーは、フロントカメラに加えてオプションでリアカメラも用意している。いずれもフルHD対応の高画質で常時録画が可能。その他、レンタカーにおいてトラブルの原因となる録画映像の拡散や録画停止による証拠隠滅の対策として、特殊ネジで固定したカバーを被せることにより、映像を保管するSDカードおよび電源ケーブルの抜き差し防止する。さらに、レンタカー利用者のプライバシーを考慮した機能として、次のレンタカー利用者に貸し出す前に、特定のボタンを長押しする簡単操作で速やかに録画データを削除できる機能も搭載している。
2021年中には、車両への衝撃を検知したタイミングでサーバーに映像を送信することで、ドライブレコーダーの映像を遠隔でリアルタイムに位置情報管理コンソールで確認できる機能を追加予定。さらに今後は、リース事業者・中古車事業者・物流事業者への展開も検討中だとしている。