FCAジャパンは4月26日、「Alfa Romeo ジュリア GTA」ならびに「Alfa Romeo ジュリアGTAm」の確定注文受付を、全国のアルファ ロメオ正規ディーラーにて期間限定で開始した。
今回設定された「ジュリア GTA」、「ジュリアGTAm」は、Alfa Romeo(アルファ ロメオ)の高性能スポーツサルーン「Giulia Quadrifoglio(ジュリア・クアドリフォリオ)」をベースに、大幅な軽量化とともに、更なる高出力化を実現している。
メーカー希望小売価格(消費税含む)は、「ジュリア GTA」は20,640,000円、「ジュリアGTAm」は21,980,000円。受注生産モデルとなり、納車は2021年末以降を予定している。
ジュリアGTA/GTAmは、ジュリア・クアドリフォリオをベースとし、アルファ ロメオの歴史に名を刻んだ名車、「ジュリア・スプリントGTA」に敬意を表して開発されたモデル。1965年に発表された同モデルは、アルミニウムボディの採用などによりベース車に対して大幅に軽量化、エンジン出力も高められるなど性能が大幅に引き上げられ、世界各地のレースイベントにおいて数百の勝利を挙げ、伝説的なモデルとなった。
GTAは「Gran Turismo Alleggerita(グランツーリスモ・アレッジェリータ)の頭文字を取ったもので、アレッジェリータはイタリア語で軽量化を意味。また、GTAmの「m」は“モディファイド”を示し、2シーター化とロールバーの装着によりサーキット走行における特性を高めつつ、公道走行も可能なモデルとなっている。
大幅な軽量化にあたり、ジュリアGTA/GTAmは、カーボンファイバー製のボンネットやルーフに加え、フロントバンパーやフロントフェンダー、ルーフ、リアディフューザーにもカーボンを採用している。さらに、ジュリアGTAmでは、モータースポーツの世界から生まれたポリカーボネート樹脂素材のウィンドウをサイドとリアに採用し、それぞれベース車に対して約50kg, 約100kgの軽量化を実現した。
さらにエアロダイナミクスに関しては、F1でアルファ ロメオとタッグを組むザウバーエンジニアリングが開発したカーボンファイバー製のサイドスカートやリアスポイラーからなる「ザウバーエアロキット」が装備され、軽量化と共にエアロダイナミクスの最適化が図られている。加えて、レースフィールドで用いられているセンターロック方式の20インチアルミホイールやカーボンセラミックブレーキディスクを搭載するなど、モータースポーツ由来の最先端技術が惜しみなく投入されている。
ジュリアGTAmにはさらに専用カーボンフロントスプリッターやポリカーボネート製のブラックリアウインドウ、大型カーボンリアスポイラーが採用される。
またジュリアGTA/GTAm共に、高速走行時の車体の安定性を高めるためのワイドトレッド化に伴い、フロントおよびリアが50mm拡幅されている。またサスペンションには専用のスプリングやショックアブソーバー、ブッシュが採用され、車高もベース車より低められている。
インテリアは、ジュリアGTAは基本的にはジュリア・クアドリフォリオに準じており、ダッシュボード、ヘッドライナー、ドアパネル、アームレストにアルカンターラが用いられる。シートは「GTA」ロゴ入りスパルコ製スポーツシートを採用。
一方、ジュリアGTAmは、リアシートが取り払われ、ボディ剛性を向上させるロールバーを備えるなど、サーキット走行に主眼を置いた仕様に変更。そのほか、アルカンターラの使用部位を拡大し、サーキット走行において高いホールド性と軽量化を両立したカーボン一体成形のサベルト製スポーツシート、6点式シートベルトを採用している。
エンジンは2.9リッターV6ツインターボエンジンを搭載、最高出力はジュリア・クアドリフォリオ比で30hp増となる540hpへと引き上げられている。その結果、GTAmではパワーウェイトレシオは2.81kg/hpとなる。
またジュリアGTA/GTAm共に、新設計のチタニウムを使用したアクラポヴィッチ社製エキゾーストシステムを搭載し、官能的なサウンドを追求した。
GTA/GTAmは、伝説的なモデルからそのスピリットを受け継ぎつつ、最先端のテクノロジーでパフォーマンスを追求している。アルファ ロメオの歴史に新たなマイルストーンを刻む、特別な軽量グランツーリズモとして、フロントとリアには、通常とは異なり黒一色の特別なアルファ ロメオエンブレム、また、クアドリフォリオロゴと共に伝説の「アウトデルタ」のロゴ、110周年の記念ロゴが装着される予定だ。