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2024年7月22日【自動車・販売】

イオンとCJPT、物流と炭素中立に係る課題解決へ

坂上 賢治

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新物流センター「イオン福岡XD」概要(常温/低温機能を集約・統合した複合物流センター)

名称: イオン福岡XD
所在地: 福岡市東区みなと香椎四丁目1番1号 T-LOGI福岡アイランドシティ1F・2F
賃借面積: 41,335.80m2(12,503坪)

 

 

イオン、イオン九州、イオングローバルSCM、トヨタ傘下のCJPT(Commercial Japan Partnership Technologies)は7月22日、物流社会課題の解決とカーボンニュートラルへの貢献を両立する取り組みを、福岡市東区の新物流センター「イオン福岡XD」で実現させていく。

 

イオンは、物流の最適化を目指して仕入れから販売までの各流通段階における効率改善に取り組んでいる。またCJPTは車両の電動化と共に、物流効率化が物流課題を解決することがカーボンニュートラルに繫がるとの思いを持ち、ふたつの課題解決に鋭意取り組んできた。

 

そんな両社は、フェーズ1として2021年4月からイオングローバルSCMの南大阪RDCで協業を開始。これはイオンの持つ小売業の物流ノウハウとTPS(Toyota Production System トヨタ生産方式)の思想を組み合わせ、モノの流れの見える化・整流化を目指して「物流センター内作業改善による積載率向上」や「リアルタイムデータを活用した最適配送」を実目指した結果、トラックの総走行距離を10%効率化、CO2排出量も10%削減することに成功した。

 

そこで2022年9月からはフェーズ2として、イオン九州と共に活動の範囲を卸事業者や仕入先まで広げ、業界を超えた取り組みによって川上から川下まで一気通貫で輸配送を効率化してきた。

 

今回は、上記に続くフェーズ3として、2024年7月24日から本格稼働する新物流センター「イオン福岡XD」で「物流効率化」の効果拡大に取り組む。加えて「車両の電動化」を推進し、物流課題解決とカーボンニュートラルを両立させ、2030年までにCO2排出量35%の削減を目指す。

 

具体的には、これまでの「物流センター内作業改善」「最適配送」による総走行距離の短縮への取り組みに「物流作業の自動化」を融合させ、作業負荷軽減や生産性向上を推進すると共に、燃料電池(FC)小型トラック導入などCO2排出量削減を進めていく。

 

加えて更に「仕入先とのデータ連携による物流の効率化」、「幹線物流(長距離輸送)におけるダブル連結トラック活用・共同輸送」等の取り組みをサプライチェーン全体に広げていき、全国規模で物流課題解決とカーボンニュートラルへの挑戦を続けていくと述べている。

 

新物流センター「イオン福岡XD」を起点とした具体的な取り組み

 

TPS思想を取り入れた作業効率化

イオン・CJPTによる現場での協業風景

作業改善事例

 

自動化設備導入による物流作業の自動化

パレット自動倉庫

デパレアームロボット

AI遠隔デパレアームロボット&遠隔無人フォークリフトAGF

次世代AGV自動搬送機

 

コネクテッド技術を活用し、リアルタイムデータをもとにした最適配送計画システム(E-TOSS/E-TOSS CJPTでの企画を用い、トヨタ自動車株式会社が開発)

 

E-TOSSを活用した配車風景

配車計画イメージ

 

FC小型トラック

走行時のCO2排出量がゼロで水素を燃料とする燃料電池車両(福岡県 燃料電池トラック導入促進事業費補助金を利用)

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。