そんな両社は、来る2019年末より、今度はグループPSAがスペインに設けているもうひとつの車両製造拠点(第2の拠点)「ビーゴ工場」での生産車(小型バン)も新たにTME(トヨタ欧州NV/SA)へ供給する予定であることを打ち出した。
チェコの小型車生産の合弁会社をTMEは完全子会社化する。しかし現在の車両生産体制は維持していく
今記事で「第2の拠点」にあたるこのビーゴ工場は、1958年にグループPSAが設立した拠点だ。
同工場の2017年時点の生産実績は、プジョーブランドの「パートナー/リフター」「301」の他、シトロエンブランドの「ベルランゴ」、「C4」「スペースツアラー」「C-エリーゼ」に加え、オペル/ヴォグゾールブランドの「コンボ」などを足し合わせると約43万4,000台に達する規模だ。
この第2拠点からTME(トヨタ欧州NV/SA)へ向けて、商用車のOEM供給を行っていくということは、今後、欧州の消費市場でTME(トヨタ欧州NV/SA)車のブランド浸透力がより強まっていく流れになることを意味している。
そんな上記TME(トヨタ欧州NV/SA)・グループPSAの関係強化策が意味するものは、欧州地域で両社の強みを活かしつつ、互いが持つ「事業上の強み」と「得られる恩恵」を互いに最大限にまで拡張・享受することにある。
それを見据えてTME(トヨタ欧州NV/SA)は、このビーゴ工場で製造する小型バンの車両開発費用や、生産設備の投資について、応分のコスト負担に応えていく構えだ。