ステランティス傘下で、スコーピオンエンブレムを打ち出すアバルトブランドは欧州時間の5月4日、当地に於いてフロントグリルの上にダークチタニウムグレーの新レタリングを配した新ラインナップを着々と拡充させつつある。それは500eと500eツーリスモの2モデル構成。いずれもハッチバックとカブリオが用意されている。
まず標準の500eのエクステリアでは、専用フロント バンパーをより大胆にアグレッシブ化。これに17インチ アロイ ホイール、リアディフューザー インサート、マットグレーのミラー キャップなどを組み合わせている。
一方、インテリアではピラーとヘッドライナーにダークな色調とし、スコーピオン ストライプを配したシートでスポーティさを主張。
ドライバーに向けては、ダブル ステッチがあしらわれたステアリングホイールを介して、新グラフィックスを備えた7インチTFTクラスターし10.25インチのワイド タッチスクリーンが備えられている。
いずれも新たなインフォテインメント システムも含め、新電動アバルトの専用設計。車両電源のオン・オフによりキャビン内でロックギターの音色を再現したサウンドが流れる趣向だ。また更にラインナップの最上位のツーリスモには、オリジナルの走行音も提供される。
500eツーリスモのエクステリアには、専用の18インチダイヤモンドカットチタン グレーのアロイホイールが装備される。対してインテリアでは、ステアリングホイールとシートなどの内装材にアルカンターラを採用。いずれもダブルステッチを配してシートからドアパネルまでの視覚的な連続性を実現させている。
ツーリスモ独自の走行音を生み出すサウンドジェネレーターは、馴染みのアバルト製ガソリンエンジンのサウンドを忠実に再現。BEVならではのトルクフルな力強さをサウンドで補完。長年のアバルト派が求めるドライビングエクスペリエンスを提供する。
加えて500eツーリスモには、フロント シートヒーター、ワイヤレス充電パッド、リアビュー カメラ、ブラインド スポットウォーニングなどの快適・技術・安全に関する全機能を網羅しているという。
オーディオサウンドについても、2つのツイーター、2つのミッドウーファー、2つのリアドアフルレンジ スピーカー、1つのトランク サブウーファーを含む7つのスピーカーに加え、8チャンネルのアンプを備えたJBLプレミアムオーディオシステムを搭載した。
車体色は500e と 500eツーリスモの両方で、アンチドート ホワイト、ヴェノム ブラック、アドレナリン レッドに加え、新アシッドグリーンとポイズンブルーの5つのカラーから選択出来る。
アバルトゆえの肝心のパフォーマンス面では、ガソリンエンジンなどのICE搭載車を超える刺激を求めたという。実際、20km/h から40km/hまでの加速がICE車より50% 速い。またワインディングでは時速40~60kmの速度領域でICE車より1.5秒早く目標速度に到達する。
搭載されるパワーユニットは、クラス最強の加速力を求めて42kWhのバッテリーと強力な電動モーターを組み合わせた。航続距離は265 km、急速充電では直流 (DC) で最大 85kwの急速充電をサポート。また毎日の走行距離 (約40km) については、必要なエネルギーを蓄えるのに5分も掛からないと謳っている。