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2022年12月7日【エネルギー】

ABボルボ、BEVトラックの記録的受注を豪州で獲得

坂上 賢治

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オーストラリア貨物大手がゼロエミッションに向けて動き出す

 

ABボルボ傘下のボルボトラックは12月7日、豪州からBEVトラックの記録的な受注を獲得したと事を公表した。( 坂上 賢治 )

 

発注先は、オーストラリアのエクスプレス貨物会社「チーム グローバル エクスプレス( Team Global Express )」で、今回36台のボルボ製BEV電気トラックを発注した。これはボルボトラックがREVトラックに関して、オーストラリアから受注を受けた最大注文になるとしている。

 

同国の貨物大手であるチーム グローバル エクスプレスは、先の通り36台のボルボFL型BEVトラック( FLエレクトリック )を発注。これらのトラックは、シドニーの大都市圏での集荷および配達車両用に設計・製造されて出荷され、2023年の第1四半期にシドニーの街路を走り始める。なお同用途でボルボFLは5.5トンを積載出来る。

 

 

ボルボトラックによると、持続可能なBEVトラックによる輸送業務へ移行させる動きは、当該トラック販売が回復し始めているオーストラリアを含む世界各地で起こっているという。

 

またそもそもオーストラリアは、来たる2050年迄に炭素中立( カーボンニュートラル )を達成する事を約束している。そんなオーストラリア当地の炭素排出量の19パーセントを輸送が占めており、その38パーセントが道路貨物によるもの。このため当地の輸送業界にはEV化への移行を求める圧力が高まっている。

 

この発注についてボルボ・グループ・オーストラリアでプレジデント職を務めるマーティン・メリック氏は、「世界の多くの輸送会社が、電気によるゼロエミッション輸送を始めたいと考えている事は明らかです。

 

ボルボ FL エレクトリックは航続距離の延長と充電性能の向上のために4つの66kWhバッテリー パックが装備され、600Vシングルモーター電気駆動システムと2速オートマチックトランスミッションが採用されている。

 

なかでもBEVトラックは走行中の排気ガスがCO2ゼロである事に加え、従来型の内燃エンジン搭載のトラックよりも騒音が少ないため、ドライバーと都市住民の両方にメリットがあります。

 

今回当社は、オーストラリア当地で初めての大型電気トラックの大量受注を受けましたが今後、チーム グローバル エクスプレスを筆頭に、様々な当地の顧客へゼロエミッション輸送で協力出来る事を楽しみにしています」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。