ZMPは9月21日、走行データ計測ソリューション「RoboTest®」の新たなサービスとして、車両走行時の搭乗者の眠気や感情に関するデータ提供サービスを開始すると発表した。
昨今、先進運転支援システム(ADAS)の高度化・複雑化、自動運転機能を搭載した車両の登場、そして脱炭素社会へのシフトにより、開発競争が一段と激化。自動車メーカーや部品メーカーにおいては、自動運転機能の開発だけではなく、ドライバーの眠気検知など搭乗者に関連する機能開発も加速している。
その際、開発した機能評価にあたり、実際の搭乗者の眠気度合いや感情に関する情報・データが必要となり、搭乗者向けアンケートや生体データの計測を実施する事がよくあるが、アンケート結果は、実際のドライバーの眠気・感情とズレが生じる可能性があり、また生体データからの感情推定は専門的分野となり非常に難易度が高く、眠気・感情に関する評価が大きな課題となるケースが多々ある。
サービスでは、感情認識AIのリーディングカンパニーであるAffectiva社の日本正規代理店であるCACとの連携により、通常RoboTestで提供していたカメラ、LiDAR、車両情報などのデータに加えて、眠気・感情データの提供が可能となる。データ分析にはカメラ映像を使用し、撮影した搭乗者の顔から眠気・感情を推定しており、また今回は特に車内向けに作成された「Automotive AI」を使用するため、走行中の車内でのデータ計測においても、より精度の高い分析結果が期待できるとしている。
【眠気・感情分析に使用するAutomotive AIの特徴】
特徴① 理論背景が確立されたFACS理論に基づく表情分析を実施
特徴② 世界最大級の表情データベースを保有(90か国以上、990万人以上の顔画像データベース)
特徴③ ディープラーニング技術を活用し、より正確な感情認識が実現可能
特徴④ KSS(Karolinska Sleepiness Scale)を活用し、5段階で眠気レベルを検出