横浜ゴムは2月17日、拡大するインド市場の需要に応えるため、インドでの乗用車用タイヤの生産能力を増強すると発表した。
今回の増強では、インド東部の「ヴィシャカパトナム(Visakhapatnam)工場」に、8,200万米ドルを追加投資し、敷地内に新たに乗用車用タイヤの生産ラインを設置。これにより、インドの乗用車用タイヤ生産販売会社「ヨコハマ・インディア(Yokohama India/以下、YIN)」と合わせて乗用車用タイヤの生産能力を現在の年産280万本から450万本に引き上げる。
ヴィシャカパトナム工場の新生産ラインでの乗用車用タイヤの生産は、2024年第4四半期から開始予定。将来的には22インチまでの生産を視野に入れていると云う。横浜ゴムは2007年、インドに乗用車用タイヤ生産販売会社の「YIN」を設立し、同国の道路条件に合せた専用設計の乗用車用タイヤを販売。
YINは、2022年の自動車販売台数が日本を抜いて世界第3位になるなど、自動車産業が急拡大するインドに於いて、その成長に対応すべく、操業当初年産70万本だった生産能力を、2019年に153万本、2021年に196万本へと増強。今年1月には拡張工事を完成させ280万本に引き上げてきた。
ヨコハマ・インディア
そして今回、横浜ゴムでは、同国市場の今後のさらなる成長を見込んで、子会社で農業機械用タイヤなどオフハイウェイタイヤ(OHT)を生産販売する「ヨコハマ・オフハイウェイタイヤ(Yokohama Off-Highway Tires/YOHT)」のインド東部「ヴィシャカパトナム工場(昨年8月操業開始)」敷地内に、新たに乗用車用タイヤの生産ラインを設置。YINと合せて450万本の生産体制を構築する。
[ヨコハマ・インディアの概要]
– 会社名:Yokohama India Pvt. Ltd.
– 本社・工場所在地:インド ハリヤナ州バハドゥールガール工業団地
– 設立:2007年4月
– 事業内容:
補修用の乗用車用タイヤ、自動車メーカー向け新車装着用タイヤの生産・販売。
– 操業開始:2014年7月
– 生産能力:280万本/年
– 工場敷地面積:約10万㎡
[ヴィシャカパトナム工場の概要]
– 会社名:ATC Tires AP Pvt. Ltd. (YOHTのグループ会社)
– 所在地:インド アンドラプラデシュ州ヴィシャカパトナム・アチュタプラム工業団地
– 敷地面積:約39万㎡