横浜ゴムは、農業機械用タイヤなどオフハイウェイタイヤの生産販売グループ会社であるインドのATG(アライアンスタイヤグループ)の生産能力の増強を図るため、同国のAtchutapuram(アチュタプラム)工業団地に、新工場を建設する。
新工場は、今年第3四半期に着工し、2023年第1四半期からの生産開始を予定。日量の生産能力は55トン(ゴム量)で、設備投資額は1億6,500万米ドル。今回の新工場建設により、横浜ゴムグループのオフハイウェイタイヤの供給網は、インド3拠点、イスラエル1拠点、ベトナム1拠点、日本3拠点の4カ国8拠点、日量の生産能力の合計は480トン(ゴム量)となる。
ATGは現在、インドのグジャラート州にDahej(ダヘジ)工場を、またタミル・ナドゥ州にTirunelveli(ティルネルヴェリ)工場を有し、主力ブランドであるALLIANCE(アライアンス)、GALAXY(ギャラクシー)、PRIMEX(プライメクス)の農業機械、建設車両、産業車両、林業機械用タイヤなどを生産。
世界的な需要増を背景に、2018年2月から進めてきたダヘジ工場の生産能力を1.6倍に引き上げる拡張工事を完了したところだが、ますます増加が見込まれるオフハイウェイタイヤの需要に対応するため、アチュタプラム工業団地に、将来的な拡張も視野に入れ、敷地面積約32万㎡の新工場を建設することとした。
アチュタプラム工業団地は、インド東部のアンドラプラデシュ州に所在。ヴィシャカパトナム港も近く、輸出についても有利な立地にあると云う。
横浜ゴムでは、中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」のタイヤ生産財戦略において、「オフハイウェイタイヤを成長ドライバーとして次の100年の収益の柱へ」を掲げており、同社の建設車両用タイヤのみならず、グループ会社であるATG製タイヤ、愛知タイヤ工業製の産業車両用タイヤなど、オフハイウェイタイヤのさらなる事業拡大を推進。グローバルでのオフハイウェイタイヤにおける競争力強化を、さらに加速させていくとしている。
[新工場の概要]
– 会社名:ATC Tires AP Pvt. Ltd.
– 事業内容:オフハイウェイタイヤの生産・販売
– 生産品目:「アライアンス」「ギャラクシー」「プライメクス」ブランドタイヤ
– 敷地面積:約32万m2
– 日量生産能力:55トン(ゴム量)
– 所在地:インド アンドラプラデシュ州ヴィシャカパトナム
■ATG(英語):https://atgtire.com/india/