ヤマハ発動機は4月11日、二輪車の主要外装部品への使用が可能な高品質の「環境対応型リサイクルポリプロピレン材(ポリプロピレン材/以下、PP材)」を開発。同材料を、アセアン市場向けコミューターの2023年型主要モデルから使用すると発表した。
環境対応型リサイクルPP材は、石油化学メーカーや成形メーカーの工程内で発生するパージ材(*1)や端材など、製造履歴をトレースでき、かつ環境負荷物質が混入する懸念のないプレコンシューマー材(*2)のみを用いたリサイクル原材料。
ヤマハ発動機では、二輪車製品の外装部品に多く使用さる樹脂材の内、約半分を占める主要部材であるPP材の開発と使用を、以前から進めてきたが、今回、新たに開発した「環境対応型リサイクルPP材」は、従来のリサイクル材との比較で強度や外観品質レベルを向上。高い外観性が求められる部位にも用いることが可能。
今後は、この原材料を活用することで、二輪車製品におけるリサイクル材の採用比率を高めると共に、二輪車以外の製品領域にも段階的に拡大していく計画だと云う。
“ヤマハ発動機グループ環境計画2050”に於いて、2050年までに事業活動を含むサプライチェーン全体のカーボンニュートラル(*3)を目指すヤマハ発動機は、その実現のため、100%サステナブル材への切り替え(2050年)を目標に、グリーン材の採用やリサイクル材の拡大等を推進していくとしている。
※1:樹脂合成切替時に発生する中間材。
※2:消費者による使用を経ずにマテリアルリサイクルとして供給された材料。
※3:企業活動における自社の排出(スコープ1.2.)+スコープ1.2.以外の排出(スコープ3.)。
*:(タイトル写真)環境対応型リサイクルPP材の採用例(写真はインドネシア市場向け「GEAR125」)。