ヤマハ発動機は、フィリピンで二輪車のさらなる販売拡大に対応するため、バダンガス州のリマ工業団地内で二輪車の製造・販売を行っているヤマハ・モーター・フィリピン(Yamaha Motor Philippines/YMPH)の生産能力を増強する。
今回の計画では、同敷地内に新しい工場棟を建設し、年間の生産能力を現在の40万台から80万台まで引き上げる。
また、中長期的な目標として、フィリピンにおける販売台数100万台(輸入完成車を含む)を目指す。なおこの新工場棟は来年5月に着工し、同7月の稼働を予定している。
ヤマハ発動機が行った調査によれば、2018年のフィリピンにおける二輪車総需要は、前年比14%増の約226万台。今後も需要は拡大すると見込んでいると云う。
同社は1962年にフィリピンに進出し、二輪車の販売を開始。2007年からは100%出資子会社のYMPHを設立して二輪車の製造も始めた。また、販売台数も2008年の約7万台に対して、2018年には約54万台にまで拡大している。
なお、ヤマハ発動機では、昨年12月に発表の新中期経営計画において、アセアン市場を引き続き重要市場の一つとして位置づけ、さらなる収益基盤の強化に取り組んでいくこととしており、今回のフィリピンにおける二輪車生産能力増強は、この取り組みの一環となる。