ヤマハ発動機は、自動車部品、電機・電子、医療、食品、化粧品などのさまざまな生産工程(組み立て・搬送・塗布・検査など)に用いるスライダタイプのモータレス単軸アクチュエータ「ロボニティシリーズ(Robonity series/※1)」を、5月7日に発売する。
ロボニティシリーズは、主要8社(※2)のモータメーカーに対応。高剛性・コンパクト・ローコストが特徴の「Basicモデル:LBAS」と、高精度・高耐久性が特徴の「Advancedモデル:LGXS」がラインナップされる。
「Basicモデル:LBAS」は、ガイドレールとフレームを一体化した新設計構造により、コンパクトかつ高いモーメント剛性を実現。また、「Advancedモデル:LGXS」は、高効率で高精度な研削ボールねじを標準採用し、高い信頼性と耐久性を誇るハイプレシジョンモデル。本体上面に防塵ステンレスシートを採用しクリーン仕様に標準対応している。
ヤマハ発動機では、自動化生産ラインに必要なさまざまな産業用ロボットを開発製造しており、単軸ロボット、スカラロボット、垂直多関節ロボット、リニアコンベアなど幅広い製品を展開。
今回これら製品群にモータレス単軸アクチュエータが加わえ、より多様な自動化のソリューションを提供。今後、同シリーズのタイプやサイズなど、バリエーション拡充を図っていくとしている。
※1. robotとinfinityを合わせた造語で、豊富なバリエーションをそろえるシリーズという意味を込めてネーミング。
※2. Basicモデル。Advancedモデルは3社。
[主な特徴]
<BasicモデルLBAS>
1) コンパクトで高剛性・高精度
ガイドレールとフレームの一体化構造により、コンパクトな幅寸法(従来比:約-20%)を実現しつつ、高いモーメント剛性(従来機比+70%~+200%向上)と、高精度(走り平行度±0.02/800mm)を実現した。
2) 設置工数の削減・容易なメンテナンス
カバーなどの外装部品を外すことなく上面・底面からも本体固定が可能。また側面に基準面、底にはノック穴が開いているため設置が簡単。スライダ側面にはグリースニップルを設け、分解することなくボールねじやガイドへの給脂が行える。モータ取付けは4方向の中から選択ができ、また折曲げ用専用部品を使うことで納入後でも簡単に組替えが可能。
・対応モータメーカー:安川電機、三菱電機、キーエンス、オムロン、山洋電気、多摩川精機、デルタ電子、パナソニック
<AdvancedモデルLGXS>
1) 研削ボールねじの標準採用により高精度・高剛性・高耐久性
高効率で高精度な研削ボールねじを標準採用し、リード精度はJIS規格の精度等級C5、繰返し位置決め精度は±0.005mmを実現。また高精度な位置決めが可能。さらに静音化と長寿命化も実現。
2) 防塵ステンレスシート標準採用でクリーン仕様に標準対応
本体上面に防塵ステンレスシ−トを標準装備し、外部からの異物混入を抑止。 また、エア吸引用継ぎ手(タップ)の標準装備により、配管継ぎ手を取り付けて吸引するだけでクリ−ン環境での使用も可能。
3) モータ取付方向は折曲げユニットで簡単変更
モータの向きを、標準仕様ストレートやモータ折曲げ仕様(右、左)に変更可能。
・対応モータメーカー:安川電機、三菱電機、キーエンス
[Robonity series 基本仕様]
<Basicモデル>
*1:片振りでの繰り返し位置極め精度。
*2:移動距離が短い場合や動作条件によっては最高速度に達しない場合がある。
*3:定格推力・最大可搬質量は取り付けられたモータが定格のトルクを出力するものと想定した値。
<Advancedモデル>
*1:片振での繰返し位置決め精度。
*2:移動距離が短い場合や動作条件によっては最高速度に達しない場合がある。
*3:定格推力・最大可搬質量は取り付けられたモータが定格のトルクを出力するものと想定した値。
*4:クリーン環境での使用の際は吸引エア継手を取付けて使用すること。また、クリーン度は1,000mm/sec以下で使用された時の洗浄度となる。
*5:必要吸引量は使用条件、使用環境で異なる。