ヤマハ発動機は、11月21日、インドの自転車大手HERO CYCLES LTD (以下、HERO CYCLE)および三井物産との間で、インドでの電動アシスト自転車の事業性検討に関する協業を決定した。
今回の協業は、インドの各種規制や消費者嗜好の調査に基づき、インドにおける電動アシスト自転車事業の可能性を検証するもの。
ヤマハ発動機から電動アシスト自転車の動力源であるドライブユニット(E-Kit)をHERO CYCLEに供給し、同社でこのE-Kitを搭載したHERO CYCLEブランドの電動アシスト自転車を開発・製造。
製造された電動アシスト自転車はHERO CYCLEの販路を活用し、デリーなど限定的な都市で2019年春頃からテスト販売する予定だ。
今回の協業の背景には、インドにおける自転車市場が年間1,500万台規模で推移していることが挙げられる。
人口13億人とも言われるインドでは、経済発展とともに国民の所得水準が上がっており、ヤマハ発動機の主力事業である二輪車の総需要は今や年間2000万台規模で、世界第1位となっている。
そのような背景から、ヤマハ発動機では、電動アシスト自転車においても、今後は二輪車同様に拡大の可能性を期待できる市場だとの見込みがあり、それが今回の協業へと繋がった。
ちなみに、ヤマハ発動機の電動アシスト自転車事業は、1993年に世界で初めて製品化した「PAS」が始まり。現在、海外でのビジネスでは、主に欧州の自転車メーカーに向けてE-kitを輸出している。