ソニーと共同開発のSC-1
ヤマハ発動機は3月8日、ソニーと共同開発したエンタテインメント車両Sociable Cart(ソーシャブルカート):SC-1を用いた新たなサービスを2021年3月5日にイオンモール沖縄ライカムにて開始したと発表した。
SC-1は、室内や車体側面にビルトインされている高精細ディスプレイに、カメラで捉えた車両の前後左右の様子や走行場所に応じた様々な映像、融合現実映像(Mixed Reality:ソニーが開発した融合現実感技術による映像)を映し出すことができ、従来の自動車やカートでは提供できなかったエンタテインメント空間をつくりだすことで、乗客や車両を取り巻く人々により楽しい低速移動の価値を提供することを狙いとしている。
ヤマハ発動機はこれまでも、電動のゴルフカーをベースとした試作モデル(2016年発表)や、コンセプトモデル「NEW Concept Cart SC-1」(2017年発表)の車両開発においてもソニーに協力し、カヌチャリゾートでの夜間のゴルフ場における乗車体験サービス「Moonlight Cruise」の期間限定実施などを通じて、技術開発や顧客ニーズの検証を重ねてきた。新たなサービスは、2019年11月に第一弾として、カヌチャリゾートと東南植物楽園で実施したエンタテインメント体験に続くプログラムとなる。
サービス第二弾となる「らくがきクルーズ」
立体的な3D画像で再現される「ぬり絵」
今回提供するクルージングサービス「らくがきクルーズ」は、従来の乗車による体験に加えて、乗車をしない周囲の人々も参加することができる。会場で提供されるぬり絵用紙「らくがきクルーズマップ」に描かれたビルや家、樹木などの輪郭への自由な色付けや、好きな画像を追加する事ができ、それらを愛知工業大学情報科学部 水野慎士研究室が開発した専用プログラムで立体的な3D画像とし、会場内中央に設置された大型モニターに空想の街を構成する。自分がデザインした車両の走行する姿を鳥瞰的に眺め渡す事に加え、SC-1に乗車する事で車内から街並みの景色を楽しむ事もできるという。
このサービスを通じて、事業者は店舗等の施設への集客を図ることができるとし、今後も両社は、SC-1を活用した新たなコミュニケーションサービスを提案していくとしている。
■らくがきクルーズの概要
– 開催日時:2021年3月5日(金)~3月29日(月)14時~17時
(18時~20時は下記スペシャルコンテンツに切り替わる)
– 会場:イオンモール沖縄ライカム 2F アクアエレベーター前広場(グローバルワーク前)
https://okinawarycom-aeonmall.com/news/event/3151
– 価格:
・らくがきクルーズ(カートに乗って自分の描いた街を走る):
1回(1人)500円→イオンモールアプリ提示で1回(1人)300円
1回(1グループ)最大1,000円→イオンモールアプリ提示で1回(1グループ)800円
・らくがきカート(自分の描いた車を大きく投影):
1回(1枚)300円→イオンモールアプリ提示で1回(1枚)100円
※価格は全て税込み
– 対象:3歳以上 (小学生以下のお子様は18歳以上の方の同乗が必要です)
– スペシャルコンテンツ:沖縄テレビの人気番組「琉球トラウマナイト」による「ローカルホラーリポート」を18時~20時に提供。
■SC-1 の主な仕様
– 全長×全幅×全高:3,135mm × 1,306mm × 1,830mm
– 乗車定員:5名
– 走行速度:0~19km/h
– 搭載モニター:車内:49インチ4K液晶モニター1台
– 車外:55インチ 4K 液晶モニター4台
– 駆動方式:DCモーター
– バッテリータイプ:リチウムイオンポリマー電池
– ブレーキ方式:油圧式四輪ディスクおよびモーター回生ブレーキ
– サスペンション:前・ダブルウィッシュボーン式/後・リンク式
– 自動運転方式:電磁誘導+RFID
※SC-1は乗車体験を提供するもので、車両単体での販売は行っていない。