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2022年2月7日【SDGs】

ボルボ、スウェーデンにバッテリー工場を新設

NEXT MOBILITY編集部

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ボルボ・カーズは2月7日、スウェーデンのイェーテボリにバッテリー工場を新設すると発表した。

 

ボルボ・カーズとノースボルトは、新しいバッテリー製造工場の建設地として、スウェーデンのイェーテボリを選定した。この工場は2025年に操業を開始し、最大3,000人の雇用を創出。両社が2021年12月に発表した約300億クローネ(約3800億円)の投資の一部として計画している研究開発センターを補完する。

 

ボルボ・カーズは、2030年までに電気自動車のみを生産・販売することを目指しており、この新工場とノースボルト社との緊密な連携により、ボルボの電動化戦略が大幅に強化されることになる。

 

工場の建設は2023年に開始され、次世代の電気自動車であるボルボとポールスターの車両に使用するために特別に開発された最先端のバッテリーセルを生産する予定だ。

 

工場の年間生産能力は最大50ギガワット時(GWh)で、これは年間約50万台分のバッテリーに相当する。

ボルボ・ロゴ

スウェーデンのイェーテボリのトースランダに建設される工場は、ボルボ・カーズ最大の自動車工場に近接し、インフラへのアクセス、充分な再生可能エネルギーの供給、関連する職業能力が得られる点で利点がある。またボルボ・カーズとノースボルト双方の研究開発部門に近接している点でも利点がある。

 

ボルボ・カーズの最高経営責任者であるホーカン・サムエルソンは、「ノースボルト社とのバッテリーセルに関するパートナーシップは、電動化における当社の戦略的目標にとって重要なものです。我々は、2030年までにプレミアム電気自動車セグメントのリーダーとなり、電気自動車のみを販売することを約束します」と述べている。

 

ノースボルトの共同創業者兼 CEO の ピーター・カールソンは、「イェーテボリにギガファクトリーを設立することは、世界で最もダイナミックな自動車産業地域の一つを継続的に変革し、持続可能なバッテリーの世界的なサプライヤーとなるための決定的な動きです」と述べている。

 

持続可能な生産は、ボルボ・カーズとノースボルトのパートナーシップの中心的な考え方であり、この工場は、地域の再生可能エネルギー容量の増加に焦点を当てた化石燃料を使用しないエネルギーで稼働し、循環性と資源効率を優先させるエンジニアリングソリューションを織り込む予定だ。

 

ボルボ・カーズとポールスターの電気自動車用のバッテリー生産は、それぞれの車のライフサイクルにおける総炭素排出量の大部分を占める。持続可能なバッテリー生産のリーダーであるノースボルトと協力し、ヨーロッパの製造施設の近くでバッテリーを生産することで、ボルボ・カーズとポールスターは、将来の自動車のバッテリー調達と生産に起因する環境負荷を大幅に削減することができるとしている。

 

ボルボ・カーズのエンジニアリングおよびオペレーション部門の責任者であるハビエル・バレラは、「私たちの新しいバッテリー工場は、完全に気候変動に影響されない製造ネットワークを持つという私たちの高い目標をサポートし、今後何年にもわたって高品質のバッテリーの供給を確保することができます。ノースボルトとのパートナーシップにより、原材料から完成車までのエンドツーエンドのバッテリーバリューチェーンから大きな利益を得ることができ、当社の自動車に最適なバッテリー供給体制を実現します」と述べている。

 

 

 

 

ノースボルトとボルボ・カーズのバッテリーセル生産のジョイントベンチャーは、欧州のバッテリーセル生産において重要な役割を担うことになり、欧州最大のセル生産ユニットの1つとなる。ボルボ・カーズとノースボルトは、元テスラ幹部のエイドリアン・クラークを生産会社の責任者に任命した。

 

2022年に稼働する研究開発センターは、イェーテボリに数百人の雇用を創出し、ボルボ・カーズを、バッテリーセルの開発と生産をエンドツーエンドのエンジニアリング能力の一部にする数少ない自動車ブランドの1つに位置づける。

 

ボルボ・カーズとノースボルトのパートナーシップは、ボルボとポールスターのドライバーが望む、航続距離の長さや充電時間の短さを実現する、オーダーメイドのバッテリーと車両との統合コンセプトの開発に重点を置くことになる。バッテリーは電気自動車において最大の個別コスト要因であり、カーボンフットプリントの大部分を占めるため、バッテリーの開発・生産の垂直統合を深く確立することはボルボ・カーズとポールスターにとって重要だとしている。

 

新しいバッテリー工場と研究開発センターはプロジェクトを推進するために、高い技能を持つエンジニアとチームリーダーを積極的に採用している。なお、オペレーターや技術者の大規模な採用は2023年後半に開始する予定。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。