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2021年11月23日【企業・経営】

ボルボ、ヘッドアップディスプレイ開発へ向け投資

NEXT MOBILITY編集部

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ボルボ・カーズは11月23日(現地時間)、同社のベンチャーキャピタル投資部門であるボルボ・カーズ・テックファンド(Volvo Cars Tech Fund)を通じて、光学と画像技術のスタートアップ企業であるSpectralics社(スペクトラリクス社)に投資したことを発表した。

 

イスラエルを拠点とするSpectralics社は、航空宇宙技術の開発を背景に、素材やハードウェア、ソフトウェアを組み合わせた最先端の画像処理・光学インフラを開発している。

 

Spectralics社のコアソリューションの一つである多層薄膜コンバイナー(MLTC)は、あらゆる形状やサイズのシースルー表面に適用できる新しいタイプの薄膜光学フィルム。この技術は、自動車のフロントガラスや他の窓に組み込むことで、ガラス上に画像を重ねて表示することができる。

 

特にフロントガラスに組み込むことで、広視野の “ヘッドアップディスプレイ “となり、現実の環境に仮想の物体を重ね合わせることで距離感を感じさせ、安全で違和感のない体験を提供することが可能だという。

 

ボルボ・カーズのチーフ・プロダクト・オフィサーであるヘンリック・グリーンは、「Spectralics社は、非常に大きな可能性を秘めた技術を持つエキサイティングな企業です。彼らの開発を支援することで、彼らの製品が将来のボルボ車に搭載される可能性が高まります」と述べている。

 

この技術の他の用途としては、様々なアプリケーションのための高度なフィルター、キャビン内のセンシング、ブラインドプルーフの正面カメラ、デジタルホログラフィック・プロジェクションなどが考えられる。

 

Spectralics社の共同設立者であり、最高経営責任者であるラン・バー・ヨセフ氏は、「ボルボ・カーズのような先進的な技術を持つ企業と提携できたことを誇りに思います。我々は、エコシステムにおけるボルボ・カーズのビジョンと複数のタッチポイントを確認しており、将来のボルボ・カーズが新技術に適していると認識しています」と述べた。

 

Spectralics社は、スウェーデンのイェーテボリにあるMobilityXLabプログラムの参加企業であり、イスラエルのテルアビブにあるDRIVEネットワークの一員でもある。この2つのプログラムは、モビリティ分野で新境地を開拓できるアイデアを持つ有望なスタートアップ企業を対象としたアクセラレータで、ボルボ・カーズは、2017年から両イニシアチブの主要パートナーとなっている。

 

ボルボ・カーズ・テック・ファンドの責任者であるリー・マは、「今回の投資は、MobilityXlabおよびDRIVEとの協力関係が成功した新たな結果であり、これらのイノベーションパートナーとの関係を深めるものです。Spectralics社は我々のポートフォリオに適しており、彼らの技術は次世代のディスプレイやカメラの標準となる可能性を秘めていると信じています。」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。