浙江吉利控股集団傘下のボルボ・カーズは4月12日( スウェーデン・ヨーテボリ発 )、台州製造工場で運用エネルギーをバイオガスへの切り替え、これにより中国でクライメートニュートラルなステータスを達成した最初の工場になったと発表した。
この台州製造工場に於ける天然ガスからバイオガスへの切り替えにより、年間7,000トン以上のCO2が削減される。これは現段階で、同社製造拠点の総排出量4,300万トンに占める割合としては未だ小さいものだ。
しかし一方で、台州工場のクライメートニュートラルなエネルギーの確保量は、 2025年までにクライメートニュートラルな製造工程を実現し、中国全土での総排出量を削減することを決めた同社目標の重要な一歩であり、今後、世界規模で2040 年までに温室効果ガス排出実質ゼロを達成するという歩みの一部でもあるとした。
また世界中の自社製造工場と同様に、既に台州工場ではクライメート ニュートラルな電力を使用していることを踏まえ、今回のバイオガスの導入により、クライメート ニュートラルな暖房が導入される。
結果、台州工場はスウェーデンのヨーテボリにあるトルスランダ工場に次いで、世界で2番目にクライメートニュートラルな自動車工場となった。
この成果についてボルボ・カーズのハビエル・ヴァレラ最高執行責任者兼副最高経営責任者(CEO)は、 「我々はいつでも、導入可能な代替エネルギーが利用可能になった時点で迅速に行動します。
当社の台州工場でのバイオガスへの切り替えは、世界中の当社の各製造拠点が、その地域で利用可能なものに基づいて、気候変動対して中立かつ持続可能な独自のエネルギーミックスを各地に於いて、どのように開発・実施しているかを示すものです。
台州工場に於けるエネルギー用途は電気と暖房で賄っており、必要な電力の約 40%を敷地内のソーラー パネルで発電。そのシェアは今後数年の間で更に拡大する予定です。
一方で残りの60%は送電網から供給されていますが、これは気候に影響を与えない太陽光発電による電力となっています。そして今回の台州工場では、気候に影響を与えないバイオガスの利用で暖房面に係る要求が満たされることになります。
こうした順調な製造拠点のエネルギー転換を踏まえ当社は、 今後数年間先を見据えた新たな目標を掲げ、持続可能性戦略を拡張しました。
それは2040年までに温室効果ガス排出ゼロを達成するという新たな目標であり、2040年までにクライメート ニュートラルになるという以前の目標に基づた計画となっています。
これは、実質的な炭素排出量を削減することが私たちの最優先事項であることを示しており、サプライヤーにも同様の対応を奨励しています。
ここで改めてこれまでの足跡を翻ると、2019年に当社初のサステナビリティ戦略を発表して以来、我々は気候変動対策目標に向けて順調に前進してきました。
そんな当社の小さくとも着実に積み上げてきた気候目標のカバー範囲は、ボルボ・カーズのGHGプロトコルの全ての排出量削減目標をカバーしているものとなります」と結んでいる。