ヴァレオ・ヴェムディング工場
ヴァレオとモービルアイは11月16日、ドイツ・バイエルン州にあるヴァレオ・ヴェムディング工場でモービルアイの技術を搭載したヴァレオのフロントカメラ・システムの生産台数が1,000万台目に達した事を発表した。
2015年にヴァレオは、モービルアイ・システム・オン・チップ(SoC)であるEyeQを、フロントカメラ・システムのハードウェアとソフトウェアに組み込む事を選択。両社はクラス最高水準の技術的蓄積を投じてフロントカメラ・システムを数世代に亘って開発・製造して来た。
そうしたヴァレオとモービルアイの協力関係は目下、モービルアイSoCをヴァレオの最先端の中央制御コンピューターとソフトウェアに統合する事を目指している。
ADASの心臓部であるフロントカメラ・システムは、自動緊急ブレーキ、アダプティブ・クルーズ・コントロール、車線維持支援などの主要機能により運転の安全性を押し上げるべく、現在迄で累計で約1,300万台のフロントカメラを生産した。
ヴァレオでコンフォート&ドライビング・アシスタンスシステム・ビジネスグループを担うマルク・ヴレコー氏は「この度、記念すべき生産台数の節目に達した事を大変嬉しく思います。
ヴァレオは2023年迄に世界中で900万台のフロントカメラを生産する予定です。 また2030年迄に、新車のほぼ90%に同技術が搭載され、車両あたりのADASコンテンツは2倍に達するでしょう」と話す。
一方でモービルアイの戦略および事業開発担当シニア・バイス・プレジデントのニムロッド・ネフシュタン氏は「パートナーと共に、私たちのコンピュータービジョン・テクノロジーを世界中の数百万台の車両に提供し、衝突や事故による死傷者の減少に貢献出来る事を誇りに思います。
私たちは、今後数年間でこれらのテクノロジーの機能を拡張し、自動車メーカーやエンドユーザーに手頃な価格で信頼性の高い安全性と利便性を提供する絶好の機会が得られると考えています。
今日、交通事故の90%以上がヒューマン・エラーによって引き起こされています。そうしたなかADASは、安全性と快適性の向上によって進化する技術革新の中核に立っています。今後、ADAS市場は年率17%で成長し、2030年には600億ユーロに達すると予想されています。
そうした時代のなかにあってヴァレオは、超音波センサー、カメラ、レーダー、LiDARなど自動車業界屈指の包括的なセンサーポートフォリオを有している事から、ソフトウェアと関連するインテリジェンスを今後も積極的に追求して行きます」と述べた。