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2017年11月30日【経済・社会】

ヴァレオ、韓国PHCとの合弁設立でトルクコンバーターの世界的リーダーを目指す

坂上 賢治

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自動車部品サプライヤーの仏・ヴァレオは今年2月6日に長期的なパートナーとしていた韓国PHCグループとの間で、合弁会社の設立に向けた合意書に調印していたが、仏・パリ時間に於ける11月30日、関係当局による承認を得て両社の手続きが完了したと発表した。(坂上 賢治)

 

この動きは、自動変速機と無段変速機向けのトルクコンバーターにおける世界的なリーダーとなるべく両社が戦略的に動いたもの。

これにより新たに設立された合弁会社「Valeo-Kapec」は、約3,150人の従業員を雇用し、ヴァレオに全面的に連結される子会社として傘下に置かれる。結果、今後は約10億ユーロ規模の年間売上高が見込まれ、ヴァレオでは初年度から営業利益に貢献する見通しと述べている。

 

 

またヴァレオによるとValeo-Kapecは、パートナー同士の地理的、製品面、そしてビジネス面での強固な相互補完性を活かし、購買、生産、そして何よりも研究開発における相乗効果を生み出していくと云う。

この新規合弁についてヴァレオ会長兼CEO(最高経営責任者)のジャック・アシェンブロワ氏は、「韓国で長期的なパートナーとの結び付きをいっそう強め、今回の合弁会社を設立しました。

これによりヴァレオは自動変速機と無段変速機向けのトルクコンバーターの売上高を倍増させ、このハイテクなプロダクトラインでの世界的なリーダーとなるでしょう。

そして、韓国におけるプレゼンスと現代・起亜向けの売上を高めることで、私たちのアジア地域での売上高は5億ユーロ程度伸びると予想しています」と語っている。

 

ちなみに自動車部品の大手サプライヤーであるヴァレオは、世界の全自動車メーカーのパートナーとしてCO2排出量の削減と直観的なドライビングの発展に貢献する革新的な製品とシステムを提供してきたと云う。

同社の2016年度のグループの売上高は165億ユーロであり、OEM売上の11%以上を研究開発に投資した。

具体的にヴァレオは、32カ国に166カ所の工場、20カ所の研究センター、38カ所の開発センター、15カ所の物流センターを構え、約100,900人の従業員を擁し、パリ証券取引所に上場、CAC40指数に採用されていると謳っている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。