トヨタ紡織は1月26日、開発したシート・内装品等が、10月発売のレクサス(LEXUS)新型「NX」に採用されたと発表した。
同社製品は、「シート(フロント/リア)」や「ドアトリム」、「オイルミストセパレーター」の他、天井、エアクリーナー、キャビンエアフィルター、オイルフィルターなどで採用。その主な特長は、以下の通り。
[主な製品の特長]
<シート>
・フロントシート
シミュレーション技術を活用してシート意匠形状の解析と最適化を行い、レクサスにふさわしい仕立てのシートを開発。シートのカバーを深く引き込む「深吊り構造」を採用することでクッション性を向上。深吊り部が、着座時のシートカバーのテンションを吸収して突っ張り感を軽減し、臀部の圧力集中を低減させる。
また、Fスポーツ(F-SPORT)のシートでは、独自の一体発泡工法を活用し、「LC」同様の断面形状と構造を採用することで、ホールド性能を大幅に向上。Fスポーツの車両性能にふさわしいシートとした。
・リヤシート(後席6:4分割可倒式・電動格納機能付/※1)
後席には2ポジションバックロック機構を採用し、部品点数を大幅削減。軽量化により、燃費向上に貢献する。
また、新開発の電動格納・引き起こし機構により、作動時間を従来比で30%以上短縮。ラゲージスペースの拡大は、3つの操作スイッチ(①タッチディスプレイ内ソフトスイッチ、②ラゲージルーム内スイッチ、③リヤシート側面スイッチ/※2)による電動での格納・引き起こしの他、肩部レバーにより手動でも格納・引き起こしを可能とした。
※1:NX350h”version L”、NX250″version L”に標準装備。NX350h”F SPORT”、NX350″F SPORT”ではメーカーオプション。
※2:リヤシート側面スイッチは、引き起こしのみ電動。
<内装>
・ドアトリム(除電機能付きドアプルハンドル/※3) *トヨタ初
新開発した導電樹脂材をドアトリムのプルハンドルに用いることで、静電気の不快感を軽減。導電樹脂部をドアトリムのデザインと調和するようプルハンドル内側に配置し、プルハンドルを握りながら降車することで、体に帯電した静電気をショックなく逃すことができる。
※3:東海化成工業と共同開発。右ハンドル仕様のフロントドアトリムに搭載。
<ユニット部品>
・オイルミストセパレーター
新開発の2.4L直列4気筒ターボエンジン対応のため、エンジンオイルとブローバイガス(※4)を分離するための新形状オイルミストセパレーターを開発。製品は、エンジンのシリンダーブロック側面に搭載され、エンジンの性能維持に貢献。
※4:エンジンの圧縮・燃焼行程でピストンリングの隙間からクランクケースに漏れ出る未燃焼ガス。
<その他搭載された製品>
天井、エアクリーナー、キャビンエアフィルター、オイルフィルターなど。