ブリヂストンの米国子会社ブリヂストン アメリカス(BSA)と、持続可能な環境に貢献する技術開発に取り組むイタリアのVersalis(ベルサリス)社は、17年12月にグアユールの商用化に向け戦略的な提携を開始したと、2月13日に発表した。
「グアユール」は、その組織の中にゴム成分を含む、米国南西部からメキシコ北部の乾燥地帯原産の低木。
両社は共同で、グアユールの商用化に向けた研究開発を推進する。具体的には、最新の遺伝子技術を駆使し、より生産性の高いグアユール品種の開発を目指す。
この提携は、BSAのグアユール農業技術・加工プロセス技術における強みと、Versalis社の持つ商用化に向けたプロセス構築や市場開拓に関するノウハウを結びつけるものだと云う。
またこの提携を通して、グアユールの加工技術が、アリゾナ州メサ市の同社グループ研究施設「Biorubber Process Research Center(BPRC)」で最適化されることで、グアユール由来の天然ゴムの品質改善・収穫量増加を実現できると考えている。
同社グループは、グローバルCSR体系である「Our Way to Serve」に基づき、持続可能な調達を推進するための、新たな調達ポリシー(※1)を、2018年2月に策定。
同ポリシーは2050年を見据えた環境長期目標として掲げる「100%サステナブルマテリアル化」(※2)の達成に貢献するもので、今回のVersalis社との提携も、この環境長期目標の実現に向けた取り組みの一環となるとしている。
※1:「持続可能な調達」の更なる推進を目指し、新たな調達ポリシーを策定(2018年2月6日ニュースリリース)
※2:同社では「継続的に利用可能な資源から得られ、事業として長期的に成立し、原材料調達から廃棄に至るライフサイクル全体で環境・社会面への影響が小さい原材料」をサステナブルマテリアルと位置付けている。