UACJは、中国中信集団(CITICグループ)と協議し、CITICの関連子会社である中信渤海アルミ控股(CITIC渤海アルミ)および中信ダイカスタル股份(CITICダイカスタル)と、自動車向けアルミニウム部品分野において、事業提携することに基本合意した。3社で、押出加工部品の製造・販売合弁会社を設立する。
新会社は、UACJグループの加工技術及びR&Dセンターでの研究開発体制、自動車向けアルミホイール生産量世界1位であるCITICダイカスタルが得意とする中国での自動車関連のプレゼンスをもとに、バンパーおよび車載電池向筐体などの自動車用押出部品を一貫生産体制により製造、販売する。
また、自動車部材のマーケティングを行い、中国市場における自動車メーカーおよび自動車部品メーカーへの供給拠点を構築する。
近年、世界各国で環境規制強化による自動車の軽量化、電動化が始まり、新たなアルミニウムの需要が生まれている。
世界一の自動車生産国である中国では、2025年に販売台数は約3,500万台になると予想され、中でも多くのアルミニウム材の使用が見込まれる電動車については、全体の20%となる約700万台になると見込まれ、また、自動車パネル材だけでなく、部品材についても一台あたりのアルミニウムの使用量が急増すると予想されている。
UACJグループでは、既存の米国および日本での自動車向アルミニウム材生産拠点に続き、中国において新たに拠点を設立することで、成長著しい中国市場における旺盛な需要に対応するほか、グローバルな供給網の構築を図ることで、高品質なアルミニウム材を迅速に提供していくとしている。
[新会社の概要]
– 名称:戴卡優艾希傑渤鋁自動車部品有限公司 ※仮称。最終名称は、中国の工商機構の許認可による
– 事業内容:自動車用アルミ押出部品の製造(加工)・販売
– 拠点:中華人民共和国河北省秦皇島市
– 資本金:1億元(16.3億円)
– 出資比率:CITIC渤海アルミ51%、CITICダイカスタル9%、UACJ40%
– 生産能力:バンパー45万個/年、車載電池筐体7万個/年
– 操業開始:生産開始 2020年 量産開始 2021年
[会社概要]
<中国中信集団>
– 正式名称:中国中信集団有限公司(CITIC Group Corporation)
– 本社:中華人民共和国北京市
– 設立時期:1979年(「中国国際信託投資公司」として)
– 創設者:栄 毅仁(元国家副主席)
– 登録資本:2,053億元(約3.4兆円)
– 従業員数:約300,000人
– 董事長:常 振明
– 事業内容:金融、資源、製造、建設、不動産など
<中信ダイカスタル股份>
– 正式名称:中信ダイカスタル股份有限公司(CITIC Dicastal Co., Ltd)
– 設立時期:1988年
– 所在地:中国河北省秦皇島
– 登録資本:13.78億元(約226.97億円)
– 従業員数:約9,000人
– 董事長:徐 佐
– 事業内容:アルミホイールとアルミ鋳造部品製造、金型作成、自動車部品用生産設備の製造等
<中信渤海アルミ控股>
– 正式名称:中信渤海アルミ控股有限公司(CITIC BOHAI Aluminum Industries Holding Company Limited)
– 設立時期:1985年
– 所在地:中国河北省秦皇島市
– 従業員数:約1,300人
– 登録資本:10.5億元(約172.95億円)
– 董事長:徐 佐
– 事業内容:アルミ押出製品及びアルミ加工製品の生産
■中国中信集団(英語):https://www.group.citic/en/