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2018年3月14日【自動車生産】

豊田通商、機械設備関連の子会社2社を4月1日付で経営統合。新組織「豊通テック」に

NEXT MOBILITY編集部

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豊田通商は、同社100%出資連結子会社のトキワエンジニアリングと豊通テクノを4月1日付で、トキワエンジニアリングを存続会社として吸収合併、豊通テックとして経営統合し、新組織とすると発表した。

 

これにより同社は、次世代自動車対応に向けた提案力強化、顧客対応力強化を図り、企業の競争力向上を目指すとしている。

豊田通商・ロゴ

1.トキワエンジニアリング・豊通テクノの取り組み

 

トキワエンジニアリングは1947年設立、2012年に豊田通商の100%子会社に。

 

カーエアコン向けに耐蝕性を考慮した樹脂成型品やシール材の提案を行う「化成品事業」、自動化ラインを含む各産業用設備設計・製造を行う「FA(ファクトリーオートメーション)装置事業」、耐蝕技術や環境に配慮した設備設計や工事・保全メンテナンス活動を行う「プラント事業」の3つの事業を柱としている。

 

一方、豊通テクノは2010年、TEMCOの製造部門と豊通テクノプロトが合併し設立。

 

自動車関連の試作部品、補給部品の製造請負を行う「試作・部品事業」や自動車生産設備および周辺機器の設計・製造、販売を行う「設備事業」を中心に事業を行っている。

 

2.経営統合の目的

 

①顧客に対する付加価値の向上

トキワエンジニアリングがさまざまな産業向けに自動化設備・メンテナンス事業を提案、実施してきたことから培われた“カスタマイズ対応力”と豊通テクノの自動車分野で培われた“製造技術力”を融合し、両社の事業領域である設計・製造分野で、次世代自動車対応に向けた付加価値の高い製品を製造していく。

 

②一貫したバリューチェーンの構築

試作部品を製造する豊通テクノと、量産部品を製造するトキワエンジニアリングを経営統合することにより、試作から量産までの一貫したバリューチェーンを構築。
また、対応領域が拡大するとともに提供商品の幅も広がるため、さらなる部品事業の拡大を目指していく。

 

③経営資源の効率化

両社に共通する開発や設計などの技術の共有化と相互活用を行うことで、技術力向上および効率化を図る。また、営業面においても、両社の持つ顧客に対し、相互製品の提案が可能となるため、営業効率化を見込んでいる。

 

3.吸収合併の要旨

 

①吸収合併の日程

・本会社吸収合併承認取締役会:平成30年1月29日
・吸収合併契約締結日:平成30年2月6日
・吸収合併予定日(効力発生日):平成30年4月1日

 

②分割方式

トキワエンジニアリングを存続会社とする吸収合併方式で豊通テクノは解散する。

 

③合併比率

完全子会社同士の吸収合併のため、本吸収合併による新株式の発行および資本金の増加ならびに合併交付金の支払いはしない。

 

④消滅会社の新株予約権および新株予約権付社債に関する取り扱い

豊通テクノは新株予約権および新株予約権付社債を発行していない。

 

⑤今後の見通し

完全子会社同士の合併のため、豊田通商グループの連結業績への影響は軽微。

 

[吸収合併当事会社の概要]

 

●トキワエンジニアリング株式会社
– 事業内容:
  各種工業材料加工部品
  各設備の設計・開発、調達、製作、据付、試運転調整、エンジニアリング
– 設立:1947年6月(創業1937年6月)
– 所在地:〒466-0834 名古屋市昭和区広路町隼人15番13
– 代表者:代表取締役社長 近藤 隆弘
– 資本金:1億円
– 株主:豊田通商100%
– 年商:77億円(2017年3月期)
– 従業員数:96名(2018年3月時点)

 

●株式会社豊通テクノ
– 事業内容
  試作部品、補給部品の製造請負
  自動車生産設備および周辺機器の設計製造、販売
– 設立:2006年8月
– 所在地:〒473-0932 愛知県豊田市堤町東住吉50番地
– 代表者:代表取締役社長 岡本 康
– 資本金:9,000万円
– 株主:豊田通商100%
– 年商:134億円(2017年3月期)
– 従業員数:169名(2018年3月時点)

 

[吸収合併後の概要(予定)]

 

– 社名:株式会社豊通テック
– 事業内容
  量産部品・試作部品・自社オリジナル製品の企画販売
  生産設備の設計製作
  設備工事・メンテナンス工事
– 設立:2018年4月
– 所在地:〒473-0932 愛知県豊田市堤町東住吉50番地
– 代表者:代表取締役社長 岡本 康
– 資本金:1億円
– 株主:豊田通商100%
– 従業員数:268名(2018年4月1日)
– 新ロゴマーク
  <ロゴに込めた思い>
  『Technologyの最先端を走り続ける会社となりたい』

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。