デンソーテン、山都自動車、順風路、デンソーソリューションの4者は10月27日、一般乗用タクシー配車とオンデマンド配車を一つの車載器で切り替えて運用する実証実験を岐阜県高山市で実施予定だと発表した。
従来、山都自動車が行っていたオンデマンド交通サービスは、一般乗用タクシーとのシステムが別々だったため、業務が煩雑になってしまい、限られた車両、ドライバー、オペレーションの効率的な運用が課題であった。
今回、デンソーテンが新たに試作したタブレット型車載器向けアプリと、順風路のオンデマンド交通システム「コンビニクル」を活用して、別々だったシステムを連携することで、オンデマンド運行/一般乗用タクシー運行業務を一つの端末で切り替えて運用する実証を行う。
システムにより、オンデマンド運行実施後に、同一車両をそのまま速やかに一般乗用タクシー運行に切り替えることが可能となる。また、サービスを導入することで、同一システム内で複数事業者に配車を行うなど、地域内の柔軟で効率的なオンデマンド交通サービスの実現につながる。
将来的には、より利用者の利便性を向上させるために、マルチモーダルアプリ(MaaSアプリ)との連携等も視野に入れ、MaaSの推進にも貢献していく。
■実証実験の流れ
1.利用者からオンデマンド配車依頼を受ける(電話)
2.オペレータがシステムでオンデマンドの配車を設定 / 対応車両にメッセージを配信
3.オンデマンド運行の準備:車両外装変更、車載器のモード切替(タクシー→オンデマンド)
4.オンデマンド運行を実施
5.オンデマンド運行終了後、事業所へ帰所し、タクシー運行準備:車両外装変更、車載器のモード切替(オンデマンド→タクシー)
6.通常営業通り、タクシー運行(オンデマンド運行→タクシー運行→オンデマンド運行の一通りの動作を確認)
■4者の役割
デンソーテン:タクシー配車システム、車載器、車載器向け試作アプリケーションの提供
山都自動車:タクシー、オンデマンド交通のオペレータ業務、車両の運行
順風路:オンデマンド交通システムの提供
デンソーソリューション:運用サポート、商品化実現後に全国展開を計画